母が廊下で足をすべらせた

冬の朝だった。
母がトイレから戻るとき、廊下で足を滑らせた。
幸い壁に手をついて転ばずに済んだけど、その瞬間はひやっとした。
脳梗塞の後遺症で左足に力が入りにくくなっているから、転倒は避けたい。
ケアマネジャーに相談したら「床の滑りは大きなリスク。特に朝や雨の日は気をつけて」と言われた。
実は、在宅介護3年目でも床対策を本気で考えていなかった。
今回は、滑り止めシートで家の中の危ない場所を何とかする話。
最初に気づいたこと
我が家は集合住宅で、床はフローリング。
母は靴下で歩くことが多い。
靴下の裏が滑りやすいのは知っていたけど、「転倒するほどではないだろう」と思っていた。
ケアマネさんが「後ろ足の踏ん張りが弱くなってませんか」と聞いたとき、ハッとした。
実は、立ち上がるときに母が手すりに頼る割合が増えていた。
床が滑るから、無意識に手すりの力に頼っているのかもしれない。
ならば、床を滑りにくくすれば、本人の足の力で立ち上がるのをサポートできるはず。
その時点で、滑り止めシートを探し始めた。
《2年後の自分への備忘録》
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転倒リスクは「歩く」だけじゃなく「立ち上がる」のときも高い
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靴下での歩行は予想以上に滑りやすい
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床対策は早めにやった方が本人の自信につながる
階段用の滑り止めシートを最初に試した
楽天で見つけたのが、貼るだけの階段用滑り止めシート。
【雑誌GOODA掲載】貼るだけ簡単階段滑り止めシートは、幅3cm、長さ5mで1780円。
レビューが237件、評価4.56点だった。
「裏紙を剥がして貼るだけ」という手軽さが魅力だった。
わたしは階段は3段しかないけど、トイレの床の段差や廊下の角に貼ろうと考えた。
材質はPVC素材で、厚さ3mm。
色はブラウン、グレー、イエローなど8種類あった。
床の色に合わせてグレーを選んだ。
【雑誌GOODA掲載】貼るだけ簡単階段滑り止めシート【幅3cm×長さ5m】
《2年後の自分への備忘録》
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階段用は「貼るだけ」が最大の利点。工事不要
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5m巻きなら複数箇所に使える
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グレーは床との馴染みがいい
実際に貼ってみた
階段の3段、トイレの床の段差、廊下の角に貼った。
裏紙を剥がすだけで簡単だった。
ただ、まっすぐ貼るのは思ったより難しい。
わたしが貼ったときは少し曲がってしまった。
でも母が実際に歩いてみると「あ、足が止まる」と言った。
その一言で十分だった。
立ち上がるときの不安定さが減ったのか、手すりに頼る力が少し弱くなった気がする。
2週間使ってみて、表面が剥がれたり浮いたりはしていない。
ただ、トイレの床の段差に貼ったシートは、毎日の足の出入りで少し丸まり始めた。
商品説明に「摩擦によって剥がれることがある」と書いてあったから、想定内かもしれない。
《2年後の自分への備忘録》
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貼る前に床をきれいに拭くのが重要(説明書に明記)
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複数箇所に貼るなら、まっすぐ貼るコツを事前に調べておくといい
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毎日歩く場所は耐久性が落ちやすい傾向
立ち上がり用の滑り止めシートも検討した
階段用シートで効果を感じたから、もっと広い範囲に対応できるものを探した。
見つけたのが「コンフィ・マルチシート」という商品。
老犬滑り止め踏ん張りシート 「コンフィ・マルチシート」は、ペット用の商品だけど、高齢者の転倒防止にも使える。
価格は2300円。
レビュー257件、評価4.5点。
「自由にカットできる」「防水」「洗える」という特徴が書いてあった。
ポリエステル100%で、ウレタン加工。
色はブラウン、グレー、キャメルから選べた。
わたしは、トイレの床全体に敷くことを想定して、グレーを選ぶことにした。
老犬滑り止め踏ん張りシート 「コンフィ・マルチシート」 日本製フリーカット
《2年後の自分への備忘録》
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ペット用でも高齢者に使える商品は多い
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「自由にカット」は狭い場所に対応しやすい
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防水・洗えるのは衛生面で重要
トイレ床に敷いてみて気づいたこと

コンフィ・マルチシートをトイレの床に敷いた。
サイズは自分でハサミでカットした。
敷いた直後、母がトイレに入ると「あ、ぐっと足が止まる」と言った。
階段用シートより、敷く面積が広いから効果を実感しやすいのかもしれない。
ただ、毎日の出入りで端が少し丸まり始めた。
商品説明に「摩擦によってウレタン樹脂が剥がれることがある」と書いてあった。
わたしは敷き直すときに、丸まった端をアイロンで軽く当てて直した。
説明書に「当て布の上で低温アイロン」と書いてあったから、その通りにした。
効果はあった。
2ヶ月経った今も、敷きっぱなしで問題なく使えている。
《2年後の自分への備忘録》
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広い面積に敷くなら、コンフィ・マルチシートの方が効果的
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端の丸まりはアイロンで対応可能
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定期的に敷き直すと長持ちする傾向
廊下全体の対策も視野に
階段とトイレは対応できたけど、廊下全体はまだ。
廊下は歩く距離が長いから、一部だけシートを貼るより、全体に敷く方が安全かもしれない。
ただ、廊下全体にコンフィ・マルチシートを敷くと、かなりの枚数が必要になる。
ケアマネさんに相談したら「本人が歩くルートを限定して、そこだけ対応するのもいい」と言われた。
実際、母は朝起きてトイレに行き、食卓に座り、夜は寝室に戻るという決まったルート。
そのルート上の危ない場所(階段、トイレ前、廊下の角)を重点的に対応する方が現実的。
今のところ、階段用シート + トイレ床のコンフィ・マルチシートで十分な気がする。
もし転倒しそうになったり、本人から「滑りやすい」という訴えがあれば、廊下も検討する。
《2年後の自分への備忘録》
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全体対応より「よく歩く場所」の優先順位付けが大事
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ケアマネさんに相談して、本人の生活動線を把握するといい
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段階的に対応する方が、費用も手間も抑えられる
3年目で気づいたこと
在宅介護3年目にして、床対策をやっと本気でやった。
もっと早くやっておけばよかったと思う反面、今でも十分間に合うと感じた。
転倒は一度起きると、その後の介護が大きく変わる。
ケアマネさんは「予防が最優先」と何度も言ってくれた。
わたしはそれを「大事だけど、今は急ぎじゃない」と後回しにしていた。
でも、母が廊下で足をすべらせた瞬間、その重要性が腑に落ちた。
滑り止めシートは安い買い物じゃないけど、転倒による骨折や入院を考えると、むしろ安い投資だと思う。
今からでも遅くない。
同じ状況の人がいたら、ぜひ試してみてほしい。
《2年後の自分への備忘録》
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転倒予防は「今すぐ」が正解。後回しにしない
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床対策は保険診療の対象外だが、転倒による治療費はかなり高い
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本人の「足が止まる」という実感が、モチベーション維持につながる
まとめ|床の滑りは早めに対策する
在宅介護で見落としやすい「床の滑り」。
実際に対応してみて、思った以上に効果があった。
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階段用滑り止めシート:狭い場所・段差に◎。貼るだけで簡単
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コンフィ・マルチシート:広い面積に◎。カット可能で柔軟に対応
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優先順位:よく歩く場所から段階的に対応するのが現実的
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費用対効果:転倒による治療費に比べたら、安い予防投資
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本人の実感:「足が止まる」という感覚が、本人の自信と安心につながる
次の自分へ:廊下全体の対応は、もう少し様子を見てから判断する。今のところ、重点箇所の対応で十分。