母のトイレが3cm高くなった|補高便座を選んだ理由

3cm 排泄・トイレ

母が便座から立ち上がれなくなった夜

トイレから母の声が聞こえた。

「立てない」と言われた。

慌てて駆けつけたら、便座に座ったまま固まっていた。左半身に麻痺があるから、立ち上がる力が足りなくなる日は来ると思っていた。でもこんなに突然だとは思わなかった。

この記事は、わたしがトイレの高さ調整に補高便座を選んだ経緯と、2か月使ってみた感想を残しておく。同じように「トイレからの立ち上がりが不安定になってきた」と感じている家族介護者に向けて。

トイレの高さを3cm上げただけで、母が自力で立ち上がれるようになった

📖 この記事でわかること

  • 補高便座は便座の高さを3〜6cm上げる道具

  • ポータブルトイレに戻すより本人の自尊心を守れる

  • 介護保険の対象外なので自費購入(5,000〜10,000円)

  • 高さと便座の内径サイズを合わせる必要がある

ケアマネに相談したら「3cm高くしてみて」と言われた

エプロン姿で思わず飛び出てしまった介護士

翌日ケアマネに連絡した。

「補高便座か、ポータブルトイレに切り替えるか、どっちがいいですか」と聞いた。

ケアマネは「お母さんはまだトイレまで歩けてるんですよね?だったら補高便座で様子見がいいと思います」と言った。ポータブルトイレは本人が嫌がる場合が多い、と。

確かに、母は「自分のトイレで用を足したい」と何度も言っていた。部屋にポータブルトイレを置くことに抵抗があるようだった。

ケアマネが「3cm高くするだけで膝への負担がだいぶ変わりますよ」と教えてくれた。

その時は「たった3cmで?」と半信半疑だった。

高さ選びで迷った話

補高便座には3cm・6cm・10cm以上のものがある。

ケアマネは「最初は3cmから試したほうがいい」と言った。高すぎると足の裏が床にしっかり着かなくなって、逆に踏ん張れなくなるらしい。

わたしは最初「高いほうが楽なんじゃないか」と思って6cmを買おうとした。でも家で母の座高を測ってみたら、確かに6cmだと踵が浮きそうだった。

迷った末に3cmタイプを選んだ。

基本情報

  • 価格:¥4,780〜10,780(商品により異なる)

  • 高さ:3cm・6cm・10cm以上のバリエーション

  • 材質:発泡ウレタン製・プラスチック製

  • 介護保険:対象外(自費購入)

最初に買ったのは新輝合成の置くだけタイプ

最初に買ったのは新輝合成の洋式便座(両用型)。

便座の上に置くだけで設置できるタイプだった。価格は4,780円。抗菌加工便座で、便座シートも付属していた。

届いた日に母に試してもらった。

「あ、立ちやすい」と言った。

3cmの差が、本当にこんなに変わるのかと驚いた。母は自分で便座から立ち上がれた。膝に力を入れる角度が変わったらしい。

ただし2週間使ってみて、気になる点が出てきた。

よかった点:

  • 置くだけで簡単に設置できる

  • 抗菌加工で衛生的

  • 価格が手頃(5,000円以下)

  • 段差のある和式便器用だが洋式にも使える

気になった点:

  • 座面が硬い(母が「お尻が痛い」と言い始めた)

  • 便座の穴が小さめで母の体格には窮屈

2週間経った頃、母が「長く座っていると痛い」と言い始めた。

洋式便座 両用型 ベージュ を使ってみて、高さはちょうどよかった。でも座り心地を優先するなら別のタイプも検討する必要があると思った。

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《2年後の自分への備忘録》

  • 高さ3cmで母は立ち上がれるようになった

  • 置くだけタイプは設置が簡単

  • 座面の硬さと穴の大きさは確認が必要

TOTOのやわらか補高便座を買い足した

母が「お尻が痛い」と言い続けたので、1か月後にTOTOのやわらか補高便座を買った。

価格は6,130円。発泡ウレタン製でクッション性が高い。

届いてすぐ母に試してもらった。

「こっちのほうが柔らかくていい」と言った。

座面が柔らかいだけで、長く座っていても痛くならないらしい。新輝合成のタイプと比べると、座り心地が全然違った。

TOTOやわらか補高便座 は座り心地がよくて、母もこちらを気に入った。

よかった点:

  • 座面がウレタンで柔らかい

  • 長時間座っても痛くならない

  • 水洗いできる

  • 使用上限体重100kgまで

気になった点:

  • 価格が新輝合成より高い(6,000円台)

  • 静電容量式センサーの便座に対応するため金属プレートが埋め込まれている(仕様変更品)

TOTOのタイプに変えてから、母は「トイレに座るのが嫌じゃなくなった」と言った。

わたしは最初「どうせ数分しか座らないんだから、硬くても我慢できるだろう」と思っていた。でもトイレに行くこと自体が苦痛になると、排泄を我慢するようになる。それは体に悪い。

TOTO EWC401S やわらか補高便座 エロンゲートサイズ(大形) ハーベストブラウン

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《2年後の自分への備忘録》

  • 座り心地を優先するならウレタン製

  • 長時間座ることを想定して選ぶ

  • 本人が「トイレに行くのが嫌じゃない」と感じることが大事

パナソニックエイジフリーの6cmも候補に入れた

TOTOのやわらか補高便座を買った後、パナソニックエイジフリーの補高便座6cmも見つけた。

価格は10,780円。補高6cmで、前傾形状設計になっている。小口径形状でお尻の小さい方の落ち込みを防止する、と書いてあった。

母はお尻が小さめなので、このタイプも良さそうだと思った。

ただし6cmだと高すぎる可能性があった。ケアマネが「最初は3cmから」と言っていたのを思い出した。

結局、母には3cmのTOTOやわらか補高便座がちょうどよかったので、6cmのパナソニックは買わなかった。

でも「今後さらに膝の力が落ちてきたら、6cmに変える選択肢もある」と知っておくことは大事だと思った。

パナソニックエイジフリー補高便座やわらか6cm は、高さを上げる必要がある人には良い選択肢だと思う。

パナソニックエイジフリー 補高便座やわらか 補高6cm VALSHBY6

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《2年後の自分への備忘録》

  • 6cmは高さが必要な人向け

  • 最初は3cmから試すのが無難

  • 状態が変わったら高さを変える選択肢を残しておく

買う前に確認しておくべきこと

補高便座を買う前に、いくつか確認しておくべきことがあった。

1つ目は便座のサイズ。

補高便座には「エロンゲートサイズ(大形)」と「レギュラーサイズ(普通)」がある。自宅の便座がどちらか測っておく必要がある。

2つ目は高さ。

ケアマネに相談して、本人の座高と膝の曲がり具合を見てもらうのが確実。自己判断で高すぎるものを選ぶと、足の裏が床に着かなくて逆に不安定になる。

3つ目は材質。

硬いプラスチック製と柔らかいウレタン製がある。長時間座ることが多い人は柔らかいほうがいい。

4つ目は介護保険の対象外であること。

補高便座は介護保険の対象外なので、自費購入になる。価格は5,000〜10,000円くらい。ポータブルトイレ(介護保険で購入補助あり)と違って、全額自己負担になる。

ケアマネに「ポータブルトイレと補高便座、どっちがいいか」を相談すると、本人の状態に合った提案をしてくれる。

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2か月使ってみた今の感想

母は今でもTOTOのやわらか補高便座を使っている。

トイレから立ち上がれなくなった夜から2か月が経った。

母は自力で立ち上がれるようになった。わたしがトイレ介助で呼ばれることもなくなった。

3cmの差が、こんなに変わるとは思わなかった。

ポータブルトイレに切り替えなくて良かったと思う。母が「自分のトイレで用を足せる」ことを守れた。

道具選びで迷ったら、ケアマネに相談するのが一番早い。わたしも最初から相談していれば、2回も買い直さずに済んだかもしれない。

❓ よくある質問

補高便座は介護保険でレンタルや購入補助がありますか?

補高便座は介護保険の対象外なので、自費購入になります。価格は5,000〜10,000円くらい。ポータブルトイレは介護保険の購入補助対象(年度内10万円まで)なので、ケアマネに相談して比較するといいと思います。

高さは3cmと6cm、どっちを選べばいいですか?

ケアマネに相談して、本人の座高と膝の曲がり具合を見てもらうのが確実です。わたしは最初「高いほうが楽」と思って6cmを検討しましたが、ケアマネが「3cmから試したほうがいい」と言ってくれて正解でした。高すぎると足の裏が床に着かなくて逆に不安定になります。

硬いプラスチック製と柔らかいウレタン製、どっちがいいですか?

長時間座ることが多いなら柔らかいウレタン製がおすすめです。わたしは最初硬いプラスチック製を買いましたが、母が「お尻が痛い」と言い始めて、TOTOのやわらか補高便座(ウレタン製)に変えました。座り心地が全然違います。

補高便座を使っても立ち上がれない場合はどうすればいいですか?

ポータブルトイレへの切り替えや、トイレ手すりの設置を検討する必要があります。ケアマネに相談すると、本人の状態に合った提案をしてくれます。わたしも「立てない」と言われた翌日にケアマネに連絡して、補高便座かポータブルトイレかを相談しました。

まとめ|3cmの差が母の自尊心を守った

今回の補高便座選びで気づいたことを、次の自分が楽できるように残しておく。

  • 高さは3cmから試す。高すぎると足の裏が床に着かなくて不安定

  • 座り心地を優先するなら柔らかいウレタン製

  • 介護保険の対象外なので自費購入(5,000〜10,000円)

  • ケアマネに相談すると、ポータブルトイレとの比較も含めて提案してくれる

  • 本人が「自分のトイレで用を足せる」ことを守ることは、自尊心を守ることにもなる

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