夜間の排泄介助で、わたしの腰が限界に来た話
母の夜間トイレ介助で腰を痛めたのは冬だった。
1晩に3回起こされる日が続いた。その度にベッドから起こして車椅子に乗せて、トイレに連れて行く。母は要介護3で左半身に麻痺がある。体重を支えるのはわたしひとり。
夫は大阪に単身赴任中で週末しか帰らない。平日の夜はわたしひとりで全部やる。
ケアマネさんから「自動排泄処理装置という選択肢もある」と言われたのはその頃だった。
📖 この記事でわかること
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自動排泄処理装置は夜間の排泄を自動で処理してくれる機器
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介護保険の対象(レンタル)だが要介護度に制限がある
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夜間介助の身体負担を減らす一方、本人の抵抗感や設置条件に注意が必要
自動排泄処理装置を知ったきっかけ

ケアマネさんが訪問に来た時、わたしの顔を見て「疲れてますね」と言った。
隠せなかった。
そこで初めて「自動排泄処理装置」という言葉を聞いた。ベッドに寝たまま排尿すると、センサーが検知して自動で吸引・洗浄してくれる機器らしい。
最初は「そんな大がかりなもの、うちには無理」と思った。
でもケアマネさんが「介護保険のレンタル対象です。要介護4・5なら月数千円で借りられます。要介護3でも、状態によっては例外給付が認められることがあります」と説明してくれた。
母は要介護3だから、まずは主治医とケアマネに相談する流れになった。
《2年後の自分への備忘録》
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自動排泄処理装置は介護保険の対象(福祉用具貸与)
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原則として要介護4・5が対象
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要介護3以下でも例外給付の可能性あり(ケアマネ相談必須)
介護保険の対象範囲を調べた
自動排泄処理装置には2種類ある。
尿のみ吸引するタイプと、尿と便の両方を吸引するタイプ。
介護保険の対象は以下の通り:
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尿のみ吸引タイプ:本体のレンタル対象(要介護度の制限なし)
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便も吸引するタイプ:本体のレンタル対象(原則として要介護4・5のみ)
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交換可能部品(レシーバー等):購入対象(年度内10万円まで)
うちの母の場合、主治医から「寝たきりではないが、夜間の頻尿が続いている。移動時の転倒リスクがある」という診断書を出してもらえた。
結果、要介護3でも尿吸引タイプの例外給付が認められた。
介護保険の適用条件
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尿のみ吸引:要介護度の制限なし
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便も吸引:原則として要介護4・5のみ
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例外給付:主治医の診断書 + ケアマネへの相談で検討可能
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交換部品は購入対象(年度内10万円まで)
実際に検討した機器
ケアマネさんから紹介されたのが 自動排泄処理装置 リバティひまわり だった。
尿を自動で吸引して、温水で洗浄してくれる。専用のパンツ型レシーバーを装着して使う仕組み。
価格は購入だと44万円。レンタルなら月額1万円前後(介護保険の自己負担は1割で月1,000円程度)。
良さそうな点:
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ベッドから起き上がらなくていい
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夜間にベッドから車椅子へ乗せる介助がゼロになる
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温水洗浄で清潔を保てる
気になった点:
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本体が大きい(幅45cm × 奥行62cm × 高さ48cm)
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電源と給水タンクの準備が必要
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本人が「機械に排泄する」ことに抵抗感を持つ可能性
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汚物タンクの処理は介護者がやる
うちの寝室には設置スペースがあったので、物理的には問題なかった。
問題は母の気持ちだった。
母の反応と断念した理由

福祉用具専門相談員がデモ機を持ってきてくれた。
母に説明すると、「これをつけて寝るの?」と困惑した顔をした。
「わたしはまだトイレに行ける。こんな大げさなものは要らない」と拒否された。
確かに母は日中は自分でトイレまで歩ける。夜だけ頻尿で転倒リスクが高いという状況。
本人が「まだ自分でできる」と思っている間に、こちらの都合で機械を導入するのは違うと思った。
結局、デモ機は返却した。
代わりに、ベッド脇にポータブルトイレを置いて、移動距離を短くする方向で対応することにした。
《2年後の自分への備忘録》
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自動排泄処理装置は身体負担の軽減に効果的
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本人の意思と自尊心を最優先すべき
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「まだ自分でできる」と本人が思っている段階での導入は慎重に
もし再検討するなら考えること
今は見送ったけど、将来的に母が完全に寝たきりになったら、また検討するかもしれない。
その時に気をつけたいのは以下の点:
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本体の置き場所:ベッド周りに幅60cm × 奥行70cm のスペースが必要
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電源:100V コンセントが近くにあるか
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給水タンクの補充:4L の水を定期的に補充する必要がある
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汚物タンクの処理:5L のタンクを処理するのは介護者の仕事
あと、ケアマネさんから「尿のみのタイプなら要介護3でも例外給付が通る可能性がある」と聞いたので、再度相談する時はその点を伝えるつもり。
自動排泄処理装置 リバティひまわり
夜間の排泄介助で限界が来たら

道具だけでは足りなくなる日が来る。
夜間の排泄介助で腰が抜けそうな夜、わたしは外注も視野に入れた。
イチロウ は介護保険外の自費サービスだけど、夜間の見守りや排泄介助だけ頼むこともできる。
ケアマネに相談する前の選択肢として、知っておくと心が軽い。
《2年後の自分への備忘録》
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道具で解決しきれない時は、サービス利用も視野に
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介護保険外サービスも選択肢のひとつ
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まずはケアマネに相談して、利用できる支援を確認する
3年目の今、わたしが思うこと
自動排泄処理装置は導入しなかった。
でも選択肢を知れたことは大きかった。
「これ以上無理」と思った時に、どんな道具があるのか、介護保険で何が使えるのか、ケアマネに何を相談すればいいのか。それを知っているだけで、少し心に余裕ができた。
母が「まだ自分でできる」と言っている間は、その気持ちを尊重したい。でも本当に必要になったら、またケアマネさんに相談するつもり。
❓ よくある質問
自動排泄処理装置は介護保険でレンタルできますか?
できます。尿のみ吸引タイプは要介護度の制限なし、便も吸引するタイプは原則として要介護4・5が対象です。要介護3以下でも主治医の診断書とケアマネへの相談で例外給付が認められる場合があります。
自動排泄処理装置を使うには何が必要ですか?
本体を置くスペース(幅60cm × 奥行70cm程度)、100V電源、給水タンクへの水の補充、汚物タンクの定期的な処理が必要です。福祉用具専門相談員に自宅の環境を見てもらってから判断するのが安全です。
本人が嫌がる場合はどうすればいいですか?
無理に導入する必要はありません。本人が「まだ自分でできる」と思っている段階では、ポータブルトイレや手すりなど、負担の少ない方法から試すのが現実的です。将来的に必要になったら再検討できます。
レンタル料金はいくらですか?
機種や事業者によって異なりますが、月額1万円前後が目安です。介護保険の自己負担が1割なら月1,000円程度、2割なら月2,000円程度になります。ケアマネに見積もりを依頼するのが確実です。
まとめ|夜間排泄で限界が来たら選択肢を知っておく
今回の自動排泄処理装置の検討で気づいたことを、次の自分が楽できるように残しておく。
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自動排泄処理装置は介護保険のレンタル対象(要介護度に制限あり)
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本人の意思と自尊心を最優先すべき
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設置スペース・電源・給水タンクの補充が必要
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「まだ自分でできる」と本人が思っている段階では無理に導入しない
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選択肢を知っているだけで、心に余裕ができる



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