鍵を忘れる、というより持たせられない
母が認知症と診断されて1年半が過ぎた。
📖 この記事でわかること
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認知症で鍵を持たせられなくなったわたしの対策
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AirTag + インソール(7,000円)で母の位置を把握
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名前シール(1,650円)で持ち物の紛失も防げた
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全て介護保険対象外だが、1万円以下で不安が消えた

最初のうちは「あれ、財布どこ?」くらいだった。でもここ数ヶ月で、外出時の鍵の管理が本気で難しくなった。
「鍵持った?」と聞くと「うん」と答える。玄関の鍵かけ忘れ。帰ってきて鍵がバッグに入ってない。
わたしが仕事中に母がデイサービスから帰ってくる日は、鍵を持たせるしかない。でも持たせると失くす。失くすと玄関に入れない。ケアマネから電話がくる。
これが週2回繰り返された。
いつもとは違うと気づいた日
ある金曜日の夜、母が「鍵、持ってたはずなのに」と泣きそうな顔をしていた。
デイサービスの帰り、鍵を探して30分玄関前に立っていたらしい。隣の奥さんが気づいて、わたしの職場に電話してくれた。
それまで「物忘れはあっても鍵くらい大丈夫」と思っていた。でもこの日は違った。
ケアマネに相談した。
「鍵を持たせないで済む方法はないか」と聞いた。
介護保険で使える鍵の対策、ほぼない
ケアマネから返ってきた答えは「鍵は介護保険の対象外です」だった。
車椅子や介護ベッドは保険でレンタルできるのに、鍵は対象外。徘徊対策のGPSやセンサーは保険適用されるけど、「鍵そのもの」は自費で買うしかない。
調べてみると、こういう選択肢があった。
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キーボックス(暗証番号式の箱を玄関外に設置)
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スマートロック(スマホや指紋で開く)
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GPS付き鍵ホルダー(失くしても探せる)
でも母はスマホを使えない。暗証番号も忘れる。
結局、「鍵を持たせない」方向で考えることにした。
物に名前を貼る、という小さな手段
鍵の代わりに、母の持ち物に名前シールを貼ることから始めた。
デイサービスで服やタオルが行方不明になることが増えていた。職員さんが「お名前を」と何度か言ってくれていたのを思い出した。
最初は油性ペンで書いていたけど、洗濯で消えた。アイロンシールも試したけど、剥がれた。
これは洗濯機で30回洗っても剥がれなかった。乾燥機も大丈夫だった。
母の肌着、パジャマ、靴下、全部に貼った。デイサービスの紛失がゼロになった。
鍵は持たせない、靴に入れる
名前シールで持ち物の紛失は減った。でも鍵の問題は残ったまま。
「鍵を持たせない」なら、どこか別の場所に隠すしかない。
最初は玄関のキーボックスを考えたけど、マンションの廊下に設置すると管理組合から連絡がきそうだった。
AirTag(Apple の追跡デバイス)を靴に入れる方法があることを知った。
これは徘徊対策用に売られているインソール。靴の中敷きの下に AirTag を隠せるようになっている。
母が外出時に靴を履いたままどこかに行っても、わたしのスマホから位置が分かる。
鍵は持たせない。玄関に置いておく。わたしが帰宅してから開ける。母がデイサービスから帰ってきたら、職員さんが鍵を持っていない前提でケアマネに連絡→わたしが早退するか、隣の奥さんに頼む。
これで「鍵を失くして玄関に入れない」は避けられるようになった。
費用と介護保険の有無
ここまでに使った費用は以下。
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お名前シール30枚: 1,650円
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AirTag本体(Apple公式): 4,780円
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AirTag用インソール: 2,380円
合計 8,810円。全て介護保険対象外。自費。
AirTag は年1回電池交換が必要(自分で交換可能、電池は100円ショップで買える)。
介護保険で使える「徘徊感知機器」は、ベッドから降りたときにセンサーが鳴るマット型のもの。鍵やGPSは対象外。
「鍵」も「持ち物の名前付け」も、介護保険の世界では「家族が自力で解決するもの」として扱われている。
同じ立場の介護者への一言

鍵の問題は、介護保険では解決しない。
ケアマネに相談しても「それは自費で」と言われる。GPS は保険外。スマートロックも保険外。
でも逆に言うと、お金で解決できる。
AirTag + インソールで 7,000 円。名前シールで 1,650 円。合計1万円以下で、わたしの「母が鍵を失くして玄関に入れない」不安は消えた。
もし鍵を持たせられないなら、持たせない前提で動線を作ればいい。
母がどこにいるか分かるなら、鍵は家に置いておけばいい。
無理に「前と同じ生活」を維持しようとしなくていい。
❓ よくある質問
AirTag は認知症の徘徊対策に使えますか?
使えます。ただし AirTag 本体と、靴に入れるインソールは介護保険対象外なので自費です。AirTag 本体は約5,000円、インソールは約2,500円。年1回の電池交換(約100円)も必要です。
介護保険で使える徘徊対策はありますか?
あります。ベッドから降りたときに検知するマット型センサーや、玄関ドアに取り付けるセンサーがレンタル対象です。ただし GPS 端末や AirTag は保険対象外です。ケアマネに相談してください。
名前シールは介護保険で買えますか?
買えません。介護施設や デイサービスで持ち物に名前を書くのは必須ですが、名前シールは自費です。アイロン式の布シールなら洗濯機・乾燥機に強く、30回以上洗っても剥がれにくいものがあります。
鍵を持たせられない場合、どうすればいいですか?
「持たせない」前提で動線を作ることをおすすめします。スマートロック(暗証番号式・指紋認証式)もありますが、認知症が進むと暗証番号を忘れます。わたしは「母に鍵を持たせず、帰宅時は職員さんから連絡→わたしが帰る」方式にしました。
まとめ|鍵は持たせなくていい
わたしが今回楽になったのは「母に鍵を持たせない」と決めたこと。
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鍵を持たせると失くす → 持たせない前提で動線を作る
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AirTag + インソールで母の位置は分かる(介護保険外・自費7,000円)
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名前シールで持ち物の紛失も減った(自費1,650円)
介護保険で解決しないことは、1万円以下の自費で解決できることがある。



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