トイレ用手すりで失敗した話|工事なし置き型の選び方

image 23 排泄・トイレ

母がトイレの床で座り込んでいた朝

朝6時、母がトイレから出てこなかった。

ドアを開けると、母が便器の横の床に座り込んでいた。立ち上がれなくなっていた。

「便座から立とうとしたら、足に力が入らなくて」と母は言った。

その日から、トイレに手すりを置くことを決めた。

📖 この記事でわかること

  • トイレ用手すりを選ぶとき、便器の幅と本人の握力、設置場所の床の状態を確認しないと失敗する

  • わたしは3回買い直した。最初の2つは「工事不要」だけで選んで失敗

  • 失敗から学んだポイントを、同じ立場の介護者に向けて書いた

ケアマネに電話した日

高齢者男性を励ます笑顔の女性介護士との屋外でのケア風景

母が床に座り込んだその日の昼、ケアマネに電話した。

「トイレに手すりをつけたい。でも賃貸だから、壁に穴を開けられない」と伝えた。

「それなら、便器に挟むタイプか、床置きタイプの手すりがありますよ」と教えてもらった。

「介護保険でレンタルもできますが、購入したほうが早く使えます。とりあえず1つ試してみて、合わなかったらケアマネ経由でレンタルに切り替えることもできます」

翌日、楽天でいちばんレビューが多いものを買った。

1つ目の失敗|便器の幅が合わなかった

最初に買ったのは折りたたみ式のクランプ型。

楽天のレビューで「工事不要」「簡単設置」と書いてあったから、すぐ届いた日に組み立てた。

便器の縁にクランプを挟んで、4つの脚を床に置く。説明書には「横幅32〜40cmに対応」と書いてあった。

うちのトイレの便器は幅38cm。範囲内だからいけるはずだった。

RAKU 楽天1位 トイレ手すり 折り畳み式 工事不要 置くだけ簡単設置 クランプ固定 安全ベルト付き 長さ角度調整可能

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でも、うちの便器は「温水洗浄便座」で、便座のフタとタンクの間に段差があった。

クランプがちゃんと固定できなかった。母が体重をかけたら、カタカタ揺れた。

「これ、怖いわ」と母が言った。

その日のうちに外した。

《2年後の自分への備忘録》
「工事不要」と「便器の幅対応」だけで選ぶな。温水洗浄便座の段差と、クランプの厚みを確認しろ。

2つ目の失敗|トイレの床が滑る

ポータブルトイレの写真

次に買ったのは、便器を囲むように床に置くタイプ。

両側に手すりがついていて、足の裏がしっかり床につくから安定すると思った。

組み立てて、トイレに設置した。

でも、うちのトイレの床はツルツルした塩ビシートだった。母が立ち上がるときに力をかけると、手すりごと数センチ滑った。

吸盤が4つついていたけど、床に微妙な凹凸があったせいか、吸盤が浮いてしまった。

母は「これも怖いわ」と言って、結局使わなかった。

《2年後の自分への備忘録》
吸盤タイプは床の材質を確認しろ。ツルツルでも凹凸があると密着しない。両面テープ併用型のほうが安心。

3つ目でやっと落ち着いた

ケアマネに2回失敗した話をしたら、「もう1回だけ試してみてください」と言われた。

今度は、両面テープで床にしっかり固定できるタイプを勧められた。

天然木の手すりで、脚が平らなフラットバー構造。床にベタッと密着して、両面テープでがっちり固定する。

高さが6段階で調整できるから、母の身長に合わせられる。

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これが3つ目。組み立てて、両面テープを脚に貼って、トイレの床に設置した。

母が立ち上がろうとしたとき、揺れなかった。

「あ、これなら大丈夫」と母が言った。

それから2年使っているけど、一度も外れていない。

《2年後の自分への備忘録》
吸盤だけに頼るな。床がツルツルでも凹凸があると密着しない。両面テープ併用型が確実。高さ調整できると本人の姿勢が楽になる。

トイレ用手すりを選ぶときのチェック項目

ポータブルトイレの写真

3回買い直して、失敗しないためのチェック項目が見えてきた。

買う前に測るべき3つ:
1. 便器の幅(便座のフタとタンクの間の段差も)
2. トイレの床の材質(塩ビシート・フローリング・タイルを確認)
3. 手すりを置いたあとの介助スペース(狭すぎないか)

母に確認すべき2つ:
1. 握力がまだあるか(握って力を入れられるか)
2. 立ち上がるときに前に押すか、上に引くか(力のかけ方で形状を選ぶ)

選ぶべき構造:

  • 吸盤だけでなく、両面テープ併用型

  • 脚が平らな「フラットバー構造」(床に密着しやすい)

  • 高さ調整ができる(母の身長や姿勢に合わせられる)

  • 間口が広い(洗浄機能付き便座にも対応)

逆に、避けたほうがいい特徴:

  • クランプ固定のみ(温水洗浄便座に段差があると固定できない)

  • 吸盤のみ(床がツルツルでも凹凸があると浮く)

  • 高さ固定(後から調整できない)

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介護保険でレンタルもできる

ケアマネに相談すれば、トイレ用手すりは介護保険でレンタルできる。

レンタルなら、自己負担は月数百円〜千円程度(1割負担の場合)。

合わなかったら交換してもらえるし、メンテナンスも業者がやってくれる。

ただ、レンタル開始までに申請と審査で1〜2週間かかることもある。

わたしは「とりあえず明日から使いたい」と思ったから、自分で購入した。

価格は6,000円〜18,000円くらい。購入してもレンタル1年分より安いこともある。

判断のポイント:

  • すぐ使いたい → 購入

  • 状態が変わりやすい・長期で使う → レンタル

  • どちらにするか迷う → ケアマネに相談

❓ よくある質問

トイレ用手すりは介護保険でレンタルできますか?

できます。ケアマネジャーに相談すれば、福祉用具貸与の対象になります。自己負担は1割負担で月数百円〜千円程度です。ただし、申請から利用開始まで1〜2週間かかることもあります。

賃貸で壁に穴を開けられないのですが、工事不要のトイレ用手すりはありますか?

あります。床置きタイプや便器に挟むタイプなら、壁に穴を開けずに設置できます。ただし、便器の幅と床の材質を事前に確認しないと、うまく固定できないことがあります。

吸盤タイプと両面テープタイプ、どちらが安定しますか?

両面テープ併用型のほうが安定します。吸盤だけだと、床に微妙な凹凸があったときに密着せず、母が立ち上がる力をかけると滑ることがあります。

トイレ用手すりの価格はどれくらいですか?

6,000円〜18,000円くらいです。高さ調整機能や天然木素材のものは高めですが、レンタル1年分より安く済むことも多いです。

手すりを設置すると、介助するスペースが狭くなりませんか?

なります。トイレの広さによっては、手すりを置くと介助者が入りにくくなることがあります。購入前にトイレの幅と、手すりの間口を測っておくことをおすすめします。

まとめ|トイレ用手すりは3回買い直してわかったこと

わたしは「工事不要」だけで選んで、3回買い直した。

便器の幅、床の材質、母の握力を測らずに買ったのが失敗だった。

3つ目の両面テープ併用型で、やっと母が安心して立ち上がれるようになった。

同じ立場の介護者へ。買う前に便器と床を測ってほしい。

ケアマネに相談すれば、レンタルもできる。無理せず、頼っていい。

  • 便器の幅と床の材質を測ってから買う

  • 吸盤だけでなく両面テープ併用型が安定する

  • 迷ったらケアマネに相談(レンタルも選択肢)

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