母が夜中に玄関に向かうようになった

去年の秋から、母の様子がおかしくなった。
夜中に目が覚めるのは前からだったけど、最近は寝室から出て玄関まで歩いていることに気づいた。何度か見かけて、ケアマネジャーに相談した。
「認知機能の低下が進んでいるんでしょう。外出してしまう可能性も考えて、何か対策を打った方がいいですね」と言われた。
それまで母の認知面はしっかりしていると思っていた。でも指摘されてみると、最近は同じ話を何度もするし、曜日がわからなくなったりしている。
徘徊センサーを導入するなら、今かもしれない。そう思ってネットで探し始めた。
徘徊センサーの選択肢は意外と多かった。
📖 この記事でわかること
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徘徊センサーは大きく3タイプ:マット型・着座センサー型・スマホ連携型
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介護保険の対象品目だが、機種によって給付条件が異なる
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複数を組み合わせる方が、検知漏れが少ない
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実際に試して、自分たちの生活パターンに合うものを選ぶことが大事
徘徊センサーを探し始めた経緯
ケアマネさんから「いくつか候補があります」と説明されたのは、その週の訪問時だった。
「大きく分けると3パターンあります。ベッドの下に敷くマット型、椅子から立ち上がると知らせる着座センサー、それとスマートフォンで見守れるカメラ型です」と言われた。
わたしの母は要介護状態。まだ自分で歩けるし、トイレにも一人で行く。ただ、夜間の外出が心配だった。
介護保険の対象かどうかも確認した。ケアマネさんによると、「認知症老人徘徊感知機器」として保険適用になるけど、機種によって給付条件が違うらしい。
「3種類ほど実際に見てみませんか」と提案されて、業者さんに来てもらうことにした。
《2年後の自分への備忘録》
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徘徊センサーは介護保険の「認知症老人徘徊感知機器」として対象品目
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ただし機種によって給付条件(要介護度など)が異なる
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複数機種を試してから決めるのが失敗を減らす
アイシニアケアS RH7000S|スマートフォン連携型
最初に説明されたのが、スマートフォンで見守れるタイプだった。
アイシニアケアS RH7000Sというもので、カメラのような小さな機器を母の首にかけておくと、わたしのスマートフォンにリアルタイムで位置情報が送られてくるという仕組みだった。
「外出してしまった場合、どこにいるかがすぐにわかります。9秒前からの自動録画もあるので、何があったかも確認できます」と業者さんが説明してくれた。
わたしは会社で働いているから、この機能は魅力的に見えた。
でも価格を聞いて、ちょっと躊躇した。
アイシニアケアS RH7000S エクセルエンジニアリング
基本情報
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価格:¥44,550(2026-04-21時点)
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サイズ:13.2×14.2×11cm
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重さ:430g
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電源:ACアダプター(DC5V/2A)
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機能:スマートフォン連携、自動録画(9秒前から)、リアルタイム位置情報
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介護保険:対象(ただしWi-Fi環境必須)
【実際に使ってみた感想】
正直なところ、スマートフォンで母の位置がリアルタイムで見える、という安心感は大きかった。
会社にいても、母がどこにいるかがわかる。外出してしまった場合も、追跡できる。
ただ、使い始めてから気づいたことがある。
母は首にかけた機器を嫌がった。「何これ」と何度も聞かれた。認知機能が低下しているから、毎回説明しても理解してくれない。
それに、Wi-Fi環境が必須という点も、わたしの家では問題だった。ルーターが古くて、時々通信が不安定になる。位置情報が送られてこないことが何度かあって、その度に不安になった。
【よかった点・気になった点】
よかった点:
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スマートフォンで位置情報がリアルタイムで確認できる
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自動録画で何があったかが後から確認できる
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外出してしまった場合の追跡に最適
気になった点:
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母が機器を嫌がる(違和感がある、重いと感じる)
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Wi-Fi環境が必須で、通信が不安定だと機能しない
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初期費用が高い(¥44,550)
【同じ状況の人への一言】
スマートフォン連携は、外出してしまった場合の追跡に最適。ただ、本人が機器を嫌がる場合は別の選択肢を検討した方がいい。また、Wi-Fi環境が不安定だと、せっかくの機能が活かせない。
《2年後の自分への備忘録》
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スマートフォン連携型は外出時の追跡に強い
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ただし本人の受け入れが課題になることが多い
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Wi-Fi環境の確認が必須
家族コール4E・メロディ HK-4E|着座センサー型
次に説明されたのが、椅子から立ち上がると知らせる着座センサー型だった。
家族コール4E・メロディ HK-4Eという製品だ。
「椅子やベッドに敷いたセンサーが、本人の体重がなくなると無線で受信器に信号を送ります。受信器がメロディ音で知らせるので、同じ部屋にいれば気づけます」という説明だった。
わたしの家は狭いマンションだから、同じ部屋にいることが多い。この方式なら、本人が機器を身につける必要がないのも良さそうに思えた。
家族コール4E・メロディ HK-4E テクノスジャパン
基本情報
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価格:¥91,162(2026-04-21時点)
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サイズ:センサー幅80×奥行18×厚さ0.4cm
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重さ:センサー約480g、送信器約150g、受信器約140g
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電源:コンソール乾電池9V×1またはAC100V、受信器AC100V
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機能:着座センサー、無線到達距離約100m、メロディ音とLED報知
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介護保険:対象
【実際に使ってみた感想】
これは良かった。本人が何も身につけなくていいから、抵抗がない。
ベッドの下にセンサーを敷いておくと、母が立ち上がった瞬間にメロディが鳴る。最初は「何の音?」と聞かれたけど、何日か使っていると慣れたのか、音が鳴っても特に気にしなくなった。
ただ、夜間の問題が出てきた。
わたしは寝ているから、メロディ音に気づかないことがあった。特に深く寝ていると、音を聞き逃してしまう。
それに、母は昼間も椅子に座っていることが多いから、トイレに行く度にメロディが鳴る。そうするとわたしが何度も起きることになって、睡眠が細切れになってしまった。
【よかった点・気になった点】
よかった点:
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本人が身につけるものがないから、抵抗がない
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昼間の動きに気づきやすい
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価格は3機種の中では中程度
気になった点:
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夜間の音に気づきにくい(深く寝ていると聞き逃す)
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日中の動き全てで反応するから、誤報が多い
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受信器の位置によっては電波が届きにくい
【同じ状況の人への一言】
着座センサーは本人の抵抗が少ないのが利点。ただ、昼夜を問わず反応するから、夜間に気づきやすい環境作りが必須。わたしのように一人で介護している場合は、音量調整や受信器の配置工夫が必要になる。
《2年後の自分への備忘録》
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着座センサーは本人の受け入れが良い
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ただし誤報が多く、昼夜の対応が大変
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夜間の対応を考えると、複数台の受信器があると良い
徘徊お知らせたつおくん HS-WK(T)|ベッドマット型
最後に説明されたのが、ベッドの下に敷くマット型だった。
徘徊お知らせたつおくんという名前で、見た目は薄いクッション状のマットだ。
「ベッドに敷いておくと、本人が立ち上がった時に反応します。着座センサーと違って、ベッドからの離床を検知するので、夜間の外出防止に特化しています」と業者さんが説明した。
わたしの母は要介護状態だから、介護保険の適用も確認されている。価格も3機種の中で一番手頃だった。
徘徊お知らせたつおくん 卓上型受信機セット HS-WK(T) 竹中エンジニアリング
基本情報
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価格:¥85,800(2026-04-21時点)
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サイズ:マット幅37×奥行45×厚さ0.6cm
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重さ:マット約240g、ジャック付送信機約130g、受信機約570g
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電源:マット単3乾電池×2、受信機AC100V
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機能:離床検知、無線到達距離約100m、メロディとフラッシュ報知
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介護保険:対象(要介護状態以上)
【実際に使ってみた感想】
これが一番良かった。
ベッドマットの下に薄いセンサーを敷くだけだから、セッティングが簡単。母も違和感を感じないようだ。
夜間、母がベッドから立ち上がった瞬間にメロディが鳴る。わたしのベッドはすぐ近くにあるから、その音で目が覚める。
何日か使っていると、リズムが掴めてきた。母が夜間にベッドを離れるのは大体決まった時間帯。その時間帯に注意するようになったら、外出を防げるようになった。
昼間は椅子に座っているから、マット型は反応しない。だから誤報もない。
【よかった点・気になった点】
よかった点:
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夜間の離床検知に特化している
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セッティングが簡単で、本人の違和感がない
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昼間は反応しないから、誤報がない
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価格が3機種の中で最も手頃
気になった点:
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ベッドからの離床のみの検知なので、昼間の外出には対応できない
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電波到達距離が100mと書かれているが、マンションの構造によっては届きにくい場合もある
【同じ状況の人への一言】
ベッドマット型は、夜間の徘徊防止に最適。昼間の外出が心配でなければ、これだけで十分。わたしのように一人で介護している場合は、特に夜間の安心感が大事だから、この選択肢は価値がある。
《2年後の自分への備忘録》
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ベッドマット型は夜間特化型
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昼間の外出対策には別の方法が必要
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本人の受け入れが良く、セッティングも簡単
結局、3機種を組み合わせることにした
1ヶ月試してみて、ケアマネさんに相談した。
「どれか1つ選ぶ必要はありません。組み合わせることもできます」と言われた。
そこで気づいた。母の外出パターンは2つあるということだ。
1つは夜間。ベッドから立ち上がって玄関に向かう。もう1つは昼間。椅子から立ち上がってトイレに行くふりをして、玄関に向かおうとすることがある。
ベッドマット型で夜間を守って、昼間は着座センサーで対応する。この組み合わせなら、誤報も少なく、母の動きを全体的に把握できる。
ケアマネさんが「介護保険でカバーできる範囲を確認します」と言ってくれて、結局2機種をレンタルすることになった。
スマートフォン連携型は、外出してしまった場合の追跡用として、自費で購入することにした。
3ヶ月使ってみた今の感想
複数機種を組み合わせることで、母の行動パターンが見えてきた。
夜間は決まった時間に離床しようとする。昼間は特定のパターンで動く。その時間帯を把握すると、わたし自身の対応も変わった。
完全に外出を防ぐのではなく、「いつ何をしようとするか」を予測して、先回りするようになった。
それが、わたしの心の余裕にもつながった。
センサーが全てを解決するわけではない。でも、本人の動きを客観的に把握できることで、対応の質が上がるんだと気づいた。
まとめ|複数機種の組み合わせが正解
徘徊センサーは、1機種で全てをカバーするのではなく、生活パターンに合わせて組み合わせるのが効果的。
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スマートフォン連携型は外出時の追跡に強い(ただし本人の受け入れが課題)
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着座センサーは昼間の動きに気づきやすい(誤報が多い場合は別途工夫が必要)
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ベッドマット型は夜間特化で、本人の違和感が少ない
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介護保険の対象だが、機種によって給付条件が異なるので、ケアマネに相談必須
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複数機種の組み合わせで、本人の行動パターンが見えてくる
ほたる在宅介護ブロガー(40代・経理職)母の在宅介護3年目。介護の専門資格は持っていません。わたしと家族が使ってきた道具のリアルな感想を書きます。道具選びで迷う同世代に向けて。X @hotaru_kaigo
※この記事は2026年4月時点の情報です。介護保険制度は改正されることがあるため、最新の適用条件はお住まいの自治体の介護保険窓口や担当のケアマネジャーにご確認ください。
※介護保険制度の全体像は厚生労働省 介護保険制度の概要(mhlw.go.jp)でご確認いただけます。各自治体の運用は地域差があるので、お住まいの地域の窓口にも相談してみてください。
📚 この記事で参考にした公的情報
※ この記事は在宅介護3年目の家族による実体験ベースの記録です。医療・介護の専門資格は保有していません。介護保険適用の最新情報や個別の判断は、お住まいの地域包括支援センター・ケアマネジャー・主治医にご確認ください。最終更新:2026年5月



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