母の外出用に多点杖を選び直した話|在宅介護で気づいた3つのこと

3 6 移動・歩行

ケアマネさんに「歩行器だけでは不安」と言われた日のこと

在宅介護3年目の冬だった。

母が玄関で転倒した。段差でつまずいたらしい。歩行器を使っていたのに、ほんの10cmの段差で足が出なかった。

その日のうちにケアマネさんに連絡した。「外出時は歩行器より杖のほうがいいかもしれない」と言われた。歩行器は室内では安定しているが、外の凸凹道では逆に取り回しが難しいという。

外出用の杖を選び直すことになった

📖 この記事でわかること

  • 多点杖は4本の先ゴムで自立する。歩行器より軽く、外出向き

  • 介護保険レンタルは月数百円だが、すぐ使いたい場合は購入も選択肢

  • グリップの形・高さ調整・重さの3つを最初に確認する

多点杖を選び始めたきっかけ

歩行器の写真

ケアマネさんが「多点杖」という名前を教えてくれた。T字杖は片足に体重が偏りやすいが、多点杖なら4本の先ゴムが地面を支えるから安定するという。

母は左半身に麻痺がある。片足立ちが危ない。T字杖だと右足だけに体重が乗ってしまう。その点、多点杖なら4点で支えるから倒れにくい。

介護保険でレンタルできる杖もあると聞いた。ケアマネさんが福祉用具専門相談員を紹介してくれた。だがレンタル品はその場で持ち帰れない。審査と在庫確認で1週間はかかる。

母の次の通院が3日後だった。レンタルを待てない。購入を決めた。

《2年後の自分への備忘録》

  • 介護保険レンタルは審査+在庫確認で1週間以上かかることがある

  • 急ぎなら購入、長期使用ならレンタルで月数百円の方が安い

楽天で多点杖を選んだときの基準

歩行器の写真

検索したら「4点杖」「多点杖」という名前で似たような商品が山ほど出てきた。価格は3,000円から6,000円くらい。

最初は価格だけで選びそうになった。だが口コミを読んで気づいた。グリップの形が合わないと手が痛いという声がいくつもあった。

らくらく4点杖 Sサイズ が目に留まった。二段式グリップで手首も通せるストラップ付き。レビュー286件で評価4.55。

基本情報

  • 価格:¥4,180(2026年5月時点)

  • 重量:820g

  • 高さ調整:730mm〜850mm(6段階・2.5cm間隔)

  • 介護保険:対象外(自費購入)

【実際に使ってみた感想】

届いたのは注文から2日後だった。箱を開けて最初に気づいたのは軽さ。820gは本当に軽い。母が片手で持ち上げられる。

二段式グリップというのがポイントだった。上のグリップを握って歩き、下のグリップで立ち上がりをサポートする。ケアマネさんが言っていた「立ち上がるとき片手で体を支える」というのはこれだった。

外出で初めて使った日、母が「歩行器より楽」と言った。歩行器は両手でフレームを押すから、バッグを持てない。多点杖なら片手が空く。買い物袋を持てる。

失敗だったのは高さ調整を最初に確認しなかったこと。母の身長は150cm。届いた状態では730mmで少し低かった。調整穴が6段階あるが、最初から合っていると思い込んでいた。ケアマネさんが訪問したときに「これ、ちょっと低いですね」と指摘された。

目安は「身長÷2+3cm」らしい。母の場合は78cmが適正。最初から計算しておけばよかった。

【よかった点・気になった点】

よかった点:

  • 自立する。歩行中に手を離してもその場で立っている。転倒防止になる

  • ストラップがあるので手首が疲れにくい。長時間の外出でも握力が抜けない

  • 脚部がスチール製で安定感がある。凸凹道でもぐらつかない

気になった点:

  • 重さは軽いが、脚部が155mm×190mmと広いため、電車の改札や狭い通路では引っかかりやすい

【同じ状況の人への一言・まとめ】

外出用の杖を探しているなら、多点杖は選択肢として検討する価値がある。T字杖より安定するし、歩行器より軽い。

ただし、体重を完全に預けて歩く必要がある場合は歩行器のほうが安全。ケアマネさんや理学療法士に相談してから決めたほうがいい。

介護保険でレンタルできる品目もあるので、長期使用ならレンタルのほうが安い。購入するなら、高さ調整の計算と、グリップの形状を事前に確認すること。

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《2年後の自分への備忘録》

  • 高さ調整は「身長÷2+3cm」を目安に計算してから注文する

  • グリップ形状は口コミで「手が痛い」という声がないか確認

  • 急ぎなら購入、長期なら介護保険レンタルで月数百円

Lサイズも検討したが結局Sサイズで落ち着いた理由

購入前、同じシリーズにLサイズがあることを知った。Lサイズは全長が850mm〜970mmで、身長が高い人向け。母は150cmなのでSサイズが合うと思ったが、「長い方が安定する」という口コミを見て迷った。

結局Sサイズを選んだ。理由は脚部のサイズ。Lサイズは脚部が広い。母が使う範囲(玄関・通院・買い物)では、狭い場所での取り回しが優先だと判断した。

実際に使ってみて、Sサイズで正解だった。玄関の上がり框で立ち上がるとき、脚部が広すぎると靴を履くスペースがなくなる。Sサイズの155mm×190mmでギリギリだった。

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《2年後の自分への備忘録》

  • Lサイズは身長160cm以上向け。母(150cm)にはSサイズが最適だった

  • 脚部の広さは玄関や狭い廊下での取り回しに影響する

3か月使ってみて、先ゴムを交換した

3か月後、先ゴムが減っているのに気づいた。歩行器と違って、多点杖は地面との接触が多い。特に外の舗装路では削れやすい。

交換用先ゴムを探したら、らくらく4点杖専用のものが同じショップで売っていた。4個セットで1,000円前後。交換は自分でできた。シャフトから古い先ゴムを引き抜いて、新しいのを差し込むだけ。

先ゴムを交換してから、滑りにくくなった。削れた状態で使い続けるのは危険だと実感した。

《2年後の自分への備忘録》

  • 先ゴムは3〜6か月で交換が必要(使用頻度による)

  • 交換用先ゴムは専用品を選ぶ。汎用品は径が合わないことがある

4か月目に気づいた「介護保険レンタル」の選択肢

4か月使った頃、ケアマネさんから「杖もレンタル対象ですよ」と言われた。

購入時は知らなかった。多点杖の一部は介護保険の福祉用具貸与の対象になる。月数百円で借りられる。しかも定期メンテナンス付き。

ただし、歩行器と同じで要支援1・2、要介護1の軽度者は原則として対象外。母は要介護3だから対象内だった。もっと早く知っていれば、レンタルを選んだかもしれない。

購入とレンタルの判断基準は以下だと思う:

  • すぐ使いたい → 購入

  • 長期使用・状態が安定している → レンタル(メンテナンス込みで安い)

  • 要介護度が上がったり下がったりする → レンタル(交換しやすい)

《2年後の自分への備忘録》

  • 多点杖(歩行補助杖の一部)は介護保険レンタル対象

  • 軽度者(要支援1・2、要介護1)は原則対象外。例外給付もあるのでケアマネに相談

  • 購入済みでも、次回買い替え時はレンタルを検討する

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最後に感じたこと

多点杖を選び直したことで、母の外出が少し楽になった。

歩行器より軽いから、母自身が「これなら持てる」と言う。片手が空くから、買い物袋を持てる。自立するから、立ち止まったときに転倒しない。

最初の選び方で失敗したのは、高さ調整を計算せずに買ったこと。届いてから調整したが、最初から合っていれば母の負担が減った。

もう一つ、介護保険レンタルの存在を知らなかったこと。ケアマネさんに最初から相談していれば、レンタルという選択肢があった。急ぎで必要だったから購入したが、次回はレンタルも検討する。

❓ よくある質問

多点杖は介護保険でレンタルできますか?

できます。ただし軽度者(要支援1・2、要介護1)は原則対象外です。要介護2以上なら福祉用具貸与の対象になります。ケアマネジャーに相談すると、福祉用具専門相談員を紹介してくれます。審査と在庫確認で1週間前後かかるので、急ぎの場合は購入も選択肢になります。

多点杖とT字杖、どちらが安全ですか?

多点杖のほうが安定します。T字杖は1点で地面を支えるため、片足に体重が偏りやすいです。多点杖は4本の先ゴムで支えるので、体重が分散されます。ただし、脚部が広いため狭い場所では取り回しにくいです。使う場所と本人の体力に合わせて選んでください。

高さ調整はどうやって決めますか?

目安は「身長÷2+3cm」です。母(身長150cm)の場合、78cmが適正でした。ただし、これはあくまで目安です。実際に杖を持ったとき、肘が軽く曲がる程度が理想です。購入前に、手元から地面までの高さを実測しておくと失敗しません。

先ゴムはどれくらいで交換が必要ですか?

使用頻度によりますが、3〜6か月が目安です。外の舗装路を歩くと削れやすいです。先ゴムが平らになったら滑りやすくなるので、早めに交換してください。交換用先ゴムは専用品を選ぶと径が合います。

まとめ|多点杖を選ぶときに確認すること

今回の多点杖選びで気づいたことを、次の自分が楽できるように残しておく。

  • 高さ調整は「身長÷2+3cm」を計算してから購入する。届いてから調整するより最初から合わせる

  • グリップの形状は口コミで「手が痛い」という声がないか確認する。二段式グリップは立ち上がり補助に便利

  • すぐ使いたいなら購入、長期使用ならレンタルで月数百円の方が安い。ケアマネに相談すれば福祉用具専門相談員を紹介してくれる

  • 先ゴムは3〜6か月で交換が必要。削れた状態で使うと滑りやすくて危険

  • 介護保険レンタルは軽度者(要支援1・2、要介護1)は原則対象外。要介護2以上なら対象

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