介護ベッドは介護保険で借りられるか|自費で買ったライフインテリア・アイリスオーヤマの実体験

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ケアマネに「介護ベッドって保険で借りられますか」と聞いた日のこと

母と娘が寄り添う様子

母の脳梗塞から1年経った頃、夜中の起き上がりで何度かヒヤッとしたのがきっかけだった。

「介護ベッドって、介護保険で借りられるんですよね?」とケアマネさんに聞いた。

返ってきた答えは、「お母さま、まだ要介護2ですよね。原則、介護ベッドのレンタルは要介護2以上が対象なので、ぎりぎり対象なんですよ。ただ、ご家族が自費で別のベッドを足したいという話はよく聞きます」というものだった。

要介護1だと原則対象外、要介護2でやっと条件付きで対象になる。知らなかった。

介護保険でレンタルできる「特殊寝台」と、自費で買う一般のベッドは別物として考えた方がいい、と今は思う。

📖 この記事でわかること

  • 介護保険で介護ベッド(特殊寝台)をレンタルできるのは原則 要介護2以上。要支援・要介護1は対象外(特定疾病による例外給付あり)

  • レンタルは月数百〜千数百円ほど。ただし「家族が付き添い時に使うベッド」「母の昼寝・リハビリ用」は対象外で自費

  • 自費で買うなら 折りたたみ電動ベッド が場所も取らず、要介護度が変わってもムダになりにくい

ケアマネさんから聞いた、介護保険の介護ベッドの仕組み

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母の在宅介護を始めた頃、わたしは「介護用品=介護保険で安く借りられる」とぼんやり思っていた。違った。

ケアマネさんが教えてくれたのはこんなことだった。

「介護ベッド、正式には特殊寝台といいます。これは福祉用具貸与の対象で、月々のレンタル料の1〜3割が自己負担です。ただし要介護2以上が原則。それより軽い方は、末期がんやパーキンソン病など特定の病気で例外的に認められることがあります」

要するに、要介護1の母(当時)は原則レンタルできなかった。市区町村やケアマネ判断で例外給付が出ることもあるらしいが、母のケースでは「動けるうちは自分で起き上がってもらいましょう」という方針になった。

それで、家でひとまず使うベッドをどうするかという話になった。施設に入っている父方の祖父が昔使っていた介護ベッドを譲り受けようかとも思ったが、3階のエレベーターなしマンションに運び込むのが現実的でなかった。

結局、要介護度が上がるまでの「つなぎ」として、自費で折りたたみ電動ベッドを買うことに落ち着いた。

《2年後の自分への備忘録》

  • 介護ベッドのレンタルは「要介護2以上」が原則。軽度者は例外給付の対象になるか確認が必要

  • レンタル品はケアマネさんが福祉用具専門相談員と一緒に選んでくれる。自分で勝手に手配しない

  • 自費で買う場合は「将来レンタルに切り替えても困らない使い道」があるか考えてから決める

最初に買ったライフインテリアの折りたたみ電動ベッド

ネットで「介護ベッド 折りたたみ 電動」と検索して、たどり着いたのが楽天で1位だったライフインテリアのLIAという折りたたみ電動ベッドだった。

レビュー件数が1000件を超えていて、平均4.27。3万円弱で背上げと足上げが連動するタイプ。電動ベッドで3万円は安いほうだと思う。

基本情報

  • 価格:¥29,800(2026-04-28時点)

  • モーター数:1モーター(背上げ・足上げ連動)/リモコン操作

  • 折りたたみ可能・キャスター付き/耐荷重 約80kg

  • 介護保険:対象外(自費購入。レンタル特殊寝台とは別カテゴリ)

実際に届いて組み立てたら、思っていたより重かった。マンションの部屋に運ぶのに、夫が単身赴任から帰ってきた週末まで待つ必要があった。

母を寝かせて背上げを試したら、ゆっくりと角度がついて、本人が「楽だわ」と言った。これだけでも買ってよかったと思った瞬間だった。

ただ、想定外だったこともある。

折りたたみ機構があるぶん、ベッド面の中央にうっすら隙間ができる。母は最初それが気になるようだった。マットレスを少し厚めのに替えたら気にならなくなったが、最初の数日はそこで揉めた。

あと、付属のマットレスは8cmと薄め。ふつうのベッドのつもりで使うとちょっと硬い。長く使うなら別売りマットレスの上乗せを前提にしたほうがいいと思う。

よかった点:

  • 背上げが電動なので、わたしが体を持ち上げて起こす必要がなくなった(これが一番大きい)

  • 折りたたみができるから、将来レンタルの特殊寝台に切り替えても、来客用や非常用に転用できる

  • リモコンが手元にあるので、母自身でも操作できる時がある

気になった点:

  • 重い。組み立ては女性ひとりではきつかった

  • 付属マットが薄めで、別途上敷きを足したくなる

  • 北海道・東北は追加送料がかかる

母にとっては「電動でゆっくり起きられる」のが一番ありがたかったらしい。これは要介護度に関係なく、起き上がりがしんどい人に合うと思う。

ライフインテリア 折りたたみ電動リクライニングベッド LIA

ライフインテリア 折りたたみ電動リクライニングベッド LIA

《2年後の自分への備忘録》

  • 電動の背上げは「家族の腰」を一番救う。介助する側のしんどさが減るのは想像以上だった

  • 1モーターでも背上げ・足上げが連動するなら、軽度〜中等度の在宅介護では十分という印象

母の昼寝用に追加したアイリスオーヤマ OTB-MN

在宅介護の写真

要介護3になってから、ケアマネさんと相談して特殊寝台のレンタルを始めた。月千数百円。これがメインのベッドになった。

ただ、夕方になると母が「リビングの方で横になりたい」と言う日があって、その時に床に布団を敷くのが大変だった。一度敷くと、わたしがしまうのを忘れて夜まで放置してしまうこともあった。

そこで、リビングに置きっぱなしにできない、でも寝心地はそれなりに欲しい、という用途で買ったのがアイリスオーヤマ OTB-MNというミニタイプの折りたたみベッドだった。1万5千円ほどで、リクライニングが14段階。

基本情報

  • 価格:¥15,200(2026-04-28時点)

  • 折りたたみ時 幅約67.5×奥行35×高さ98cm/約6分の1のスペースに収納

  • 14段階リクライニング・サイドグリップ付き・ストッパー付きキャスター

  • 介護保険:対象外(自費購入。一般家具扱い)

実物が来て、まず軽さに驚いた。女性ひとりで折りたたみができる。これがありがたい。

母が要介護3なので、この折りたたみベッドを「常用」するつもりはない。あくまでリビングでの仮眠用。母がリクライニングを起こして座って、テレビを見ながらうとうとして、そのまま寝入ったら少しだけ倒す、という使い方。

ひとつ気になったのは、ミニサイズなので幅60cmしかない。母は寝返りで体が大きく動くと落ちそうになる。リクライニングを少し起こした状態で使うなら問題ないけど、夜間の常用ベッドとしては推奨しにくい。

あと、わたし自身が「母のベッド横で仮眠したい夜」にも使えた。これは買った時には想定していなかった用途。深夜に母が起きると、わたしも一緒に起きるのだが、そのまま自分の部屋に戻る気力がない夜は、これを母の隣に広げて寝た。

よかった点:

  • とにかく軽い・たためる・しまえる。リビング常設に向いている

  • 1万円台で買える価格帯。電動ベッドが大きすぎる場合の選択肢として現実的

  • リクライニング14段は意外と便利。本人が「ちょうどいい角度」を探せる

気になった点:

  • 幅60cmなので寝返りの大きい人には狭い

  • 電動ではないので、本人の起き上がりは自力。麻痺がある人には合わない

  • 北海道・沖縄・離島は配送不可

要介護2以下で「介護用と書いてあれば保険で借りられるんでしょ?」と思っている人には、まずこの違いを知ってほしい。介護用と書いてあっても、介護保険の対象になるのは「特殊寝台」として認められたタイプだけ。OTB-MNのような折りたたみは、立派な家具だけど制度上は一般のベッドと同じ扱いになる。

迷ったらケアマネさんに「これは保険対象ですか」と直接聞くのが一番早い。

アイリスオーヤマ 折りたたみベッド OTB-MN

アイリスオーヤマ 折りたたみベッド OTB-MN

《2年後の自分への備忘録》

  • 「介護用」と書いてあっても、介護保険の対象になるとは限らない

  • 折りたたみベッドは「常用」ではなく「補助」用と割り切ると後悔しにくい

ベッド脇に置いたオーバーテーブルが意外と効いた

ベッドを2台揃えたあと、地味に効いたのがライフインテリアのアルミ製オーバーテーブルだった。

ベッドの上をまたぐ形でテーブル天板が来るタイプで、キャスター付き。座ったままや少し起き上がった状態で食事や読書ができる。アルミなのでわたし一人でも軽々動かせる。

基本情報

  • 価格:¥14,800(2026-04-28時点)

  • アルミ製で軽量・キャスター付き/高さ調整可

  • 介護保険:対象外(家具扱い)

母が背上げで起き上がった姿勢で、お茶やお薬、ティッシュをここに置けるようになって、わたしが何度もベッド脇まで往復する手間が減った。

ケアマネさんに見せたら「これ、便利ですね。レンタルでも似たのありますよ」と言われた。今度更新の時に切り替えるか相談する予定。

よかった点:

  • ベッドの上をまたぐ形で、横から差し込めるので使いやすい

  • アルミで軽い。腰が痛い時でも片手で動かせる

  • 高さ調整できるから電動ベッドが上がっても対応できる

気になった点:

  • 天板が大きいわけではないので、食事の盆を置くとティッシュなどはギリギリ

  • キャスターが少し滑るので、フローリングで使う時はストッパーをこまめに使う

派手さはないけど地味に効く。在宅介護でずっと一緒に過ごす家族の労力が一段下がる感じ。

ライフインテリア アルミ昇降オーバーテーブル

ライフインテリア アルミ昇降オーバーテーブル

《2年後の自分への備忘録》

  • ベッド本体だけで完結させない方がいい。ベッド周りの「手の届く範囲」を整えると介助負担が減る

  • ケアマネさんに今あるものを見せて「これ、レンタルできますか」と聞くと意外な提案が出ることがある

自費で買う候補を比較してみた

うちで使っていない2台も含めて、検討時に並べて比較した表を残しておく。要介護度や用途で選び方が変わる。

項目 ライフインテリア LIA アイリス OTB-MN アイリス OTB-SFN
価格 ¥29,800 ¥15,200 ¥32,100
タイプ 折りたたみ電動・1モーター 折りたたみ手動14段 ソファベッド兼用14段
サイズ シングル/セミダブル ミニ(幅60cm) シングル
操作 リモコン電動 手動 手動
介護保険 対象外 対象外 対象外
想定用途 軽〜中等度の常用 補助・仮眠用 日中はソファ・夜はベッド

OTB-SFNは日中ソファとして使いたい人向け。リビングの主役を兼ねさせたい家にいいと思う。うちは母の動線が決まっているので候補から外したけど、独居の親に1台だけ送るならこれが正解な気がした。

楽天で見つけたアウトレット家具リバップの3万円台の電動ベッドも候補に入れていた。マットレスとキャスターが付いてレビュー評価4.37。LIAより少し高いが、付属マットの厚みがある分、すぐに使える状態で届くらしい。わたしはレビュー件数が多いLIAの方を選んだが、初回購入で迷うならどちらでも大きく外さないと思う。

レンタル特殊寝台と自費の折りたたみは役割が違う。「介護保険でレンタルできるか」と「自費で買うか」は二択ではなく、実際は併用になることも多い。これは買ってみてから気づいた。

《2年後の自分への備忘録》

  • 要介護2以上なら、まずレンタルの特殊寝台を最優先で検討する

  • 自費で買い足すなら、レンタル品では届かない使い道(リビング常設・短時間の仮眠・介護者用)に絞る

  • 価格より「将来切り替えても無駄にならない使い道があるか」で決めるのが後悔しにくい

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在宅介護3年目、ベッド周りで気づいたこと

高齢者のパジャマのボタンをつける出張介護士

ベッドはどれを選んでも完璧にはならない。

レンタルの特殊寝台はモーター数や柵がしっかりしている分、リビングに置けない。自費の折りたたみは軽くて場所を取らない代わりに、夜間の常用には不安がある。役割が違うものを、要介護度や生活スタイルに合わせて組み合わせるしかない。

それと、ベッドだけ揃えても介助は楽にならなかった。サイドのテーブルや、起き上がる時の動線、夜中の照明。地味な周辺品が積み重なって、ようやく「介護しやすい部屋」になっていく。

最初に「介護保険で介護ベッドが借りられるんですよね?」と聞いた日のわたしに、もし戻れるなら、こう伝えたい。

借りられるかどうかは要介護度次第。借りられなくても自費の選択肢はある。でも何より、ケアマネさんに「今困っていること」を全部話したほうが、思っているより色々な道が出てくる、と。

❓ よくある質問

介護ベッドは介護保険でレンタルできますか?

原則として要介護2以上が対象です。要支援1〜2と要介護1は原則対象外で、末期がんやパーキンソン病など特定疾病の例外給付に該当する場合のみ認められます。判断はケアマネジャーや市区町村に確認するのが確実です。

自費で買う場合の予算はどれくらいですか?

折りたたみ電動ベッドが3万円前後、手動の折りたたみベッドが1万円台から、ソファ兼用は3万円台が目安です。うちは電動を3万円弱で買いました。マットレスを別途足すならプラス1万円ほど見ておくと安心です。

介護保険でレンタルできる介護ベッドと、楽天やAmazonで売っている介護ベッドは何が違いますか?

介護保険でレンタルできるのは「特殊寝台」として認められた製品で、JIS規格や安全基準を満たしたものです。市販の折りたたみベッドや電動ベッドは「介護用」と書いてあっても制度上は一般家具扱いで、保険の対象にはなりません。

要介護1ですが、どうしても電動ベッドが必要です。どうすればいいですか?

まずケアマネジャーに例外給付の対象になるか相談してください。難しい場合は自費購入になります。うちは要介護1の時期は折りたたみ電動を自費で買い、要介護3でレンタルに切り替えました。

ベッドサイドのテーブルも介護保険でレンタルできますか?

ベッド脇の昇降テーブル(オーバーテーブル)も特殊寝台付属品としてレンタル対象になることがあります。本体ベッドをレンタルしている場合に限られることが多いので、ケアマネさんに「テーブルもレンタルで足せますか」と聞いてみてください。

まとめ|介護ベッドは制度と自費を両輪で考える

今回ベッドまわりで気づいたことを、次の自分が楽できるように残しておく。

  • 介護保険でレンタルできる介護ベッド(特殊寝台)は要介護2以上が原則。軽度の場合は例外給付の確認が先

  • 自費購入の選択肢として折りたたみ電動ベッドは現実的。3万円前後で要介護度が上がってもサブとして使い回せる

  • 折りたたみ手動ベッドは「補助・仮眠」と割り切って買うと満足度が高い。常用ベッドにはしない

  • ベッドだけで介助は楽にならない。オーバーテーブルなど周辺品を含めて生活動線を整えること

📚 この記事で参考にした公的情報

※ この記事は在宅介護3年目の家族による実体験ベースの記録です。医療・介護の専門資格は保有していません。介護保険適用の最新情報や個別の判断は、お住まいの地域包括支援センター・ケアマネジャー・主治医にご確認ください。最終更新:2026年5月

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