介護用のスプーンを買おうとして、介護保険のことで一度止まった話
母の手の力が落ちてきて、普通のステンレスのスプーンが滑るようになった。
その時、ふと思ったのが「これって介護保険で買えるんじゃないの?」だった。手すりとかベッドはレンタルで安くなっているのに、スプーンはどう扱われるのか、わたしはちゃんと知らなかった。
ケアマネさんに聞いてみたら、答えはすぐに返ってきた。「スプーンや食器は介護保険の対象外です」。それで結局、自分で買うことになった。
介護用スプーンは介護保険の対象外。自費購入になる。
📖 この記事でわかること
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介護用スプーン・食器類は介護保険の対象外。自費で買う前提で考えるのが早い
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1本1,000〜1,500円くらいが相場。試しに2種類くらい買って合うものを残すのが現実的
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母みたいに左半身に麻痺がある場合、ハンドルが太くて軽いタイプが落としにくかった
介護保険の対象だと思い込んでいた話
最初に書いたとおり、わたしは長いこと「介護用と書いてあるものは介護保険でなんとかなる」と思っていた。
ケアマネさんに「介護用スプーンって、レンタルできるんですか?」と聞いたとき、ちょっと困った顔をされた。
「スプーンや食器は、福祉用具貸与にも特定福祉用具販売にも入らないんですよ」と言われた。要は、レンタルできる対象でもないし、年間10万円までの購入補助の対象でもない、ということだった。
理屈としては、スプーンは「日常生活で誰でも使うもの」なので、介護用と書いてあっても自費の生活用品扱いになるらしい。
その時は「あ、そうなんですね」と返したけど、内心ちょっとだけがっかりした。月数百円でレンタルできたら気楽に試せるのに、と思った。
《2年後の自分への備忘録》
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スプーン・食器・エプロンは介護保険の対象外(自費購入)
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福祉用具貸与の対象は手すり・歩行器・ベッドなどの「貸与品目」リストに載っているもの
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迷ったらケアマネさんに「これは保険対象ですか」と1回聞くのが早い
結局、自費でいい候補を探し始めた
対象外と分かったので、楽天で介護用スプーンを検索した。
最初に目に留まったのが、斉藤工業のオールステンレスハンドル 2N-3 という太めのスプーンだった。1,250円。レビューが35件ついていて、評価は4.66。介護用としては定番らしい。
介護用スプーン 斉藤工業 オールステンレスハンドル 2N-3 平形スポンジ付を最初に試すことにした。
基本情報
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価格:¥1,250(2026-04-29時点)
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メーカー:斉藤工業
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ハンドル:オールステンレス+平形スポンジ付き
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特徴:首の部分を自由に曲げられる
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介護保険:対象外(自費)
決め手は2つ。1つはハンドル部分にスポンジがついていて、握る力が弱くてもグリップが効きそうなところ。もう1つは、首の部分を曲げられるところ。母の左半身は麻痺があるので、口元までスプーンを運びやすい角度に調整できそうだと思った。
届いたのは2日後だった。手に取って驚いたのが、思ったより重かったこと。重いと言ってもステンレスのカトラリーよりちょっと重いかな、くらいだけど、母の手にはそこそこ存在感があった。
母に渡したら、最初は「持ち手が太すぎる」と言った。普通のスプーンに慣れていたから、握り直すまでに少し時間がかかった。
でも2〜3日使ったら、すくいやすそうにしていた。スプーンの先が浅いので、口に入れる角度がきつくならない。これは予想外に良かった。
よかった点
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ハンドルにスポンジがあるので、握ったまま手の力が抜けても落ちにくい
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首が曲がるので、麻痺側の口元に運びやすい角度を作れる
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ステンレスなので食洗機OK(うちは手洗いだけど安心感はある)
気になった点
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思ったより重い。長時間の食事だと母の手が疲れる時がある
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スポンジ部分が水を吸うので、洗ったらしっかり振って乾かす必要がある
家族に向けて言うなら、麻痺がある人や握力が落ちてきた人にはこれ1本あると食事の負担が変わる。逆に、まだ自力でしっかり持てる人には少しオーバースペックかもしれない。
介護用スプーン 斉藤工業 オールステンレスハンドル 2N-3 平形スポンジ付
《2年後の自分への備忘録》
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麻痺側の口元に運ぶときは、首を5〜10度くらい曲げると母が楽そう
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重さがあるので、片手だけで支えづらい人には逆効果になる場合あり
もう1本、軽いやつを買い足した話
斉藤工業のスプーンは「介助で食べさせる時」と「ある程度の量を食べる時」に向いていた。
ただ、母が朝のヨーグルトをちょっとだけ食べる、みたいな小さい食事だと、ちょっと大げさだった。重いし、口に入れる量も多めになる。
それで、もっと軽くて小さめのスプーンをもう1本買い足すことにした。
選んだのはSUD チタン製スプーン。1,100円。元は離乳食用らしいが、介護用としても使われているレビューがあった。
基本情報
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価格:¥1,100(2026-04-29時点)
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メーカー:SUD(販売:キッチン雑貨 楽天市場店)
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素材:チタン製
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用途:離乳食・介護兼用
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介護保険:対象外(自費)
チタンなので軽い。ステンレスの半分くらいの体感だった。スプーンの先も小さめで、口に入れる量が自然と少なくなる。母にはちょうどよかった。
ただ、想定外だったのが、ハンドルが細いこと。離乳食用なので親が持つ前提で作られていて、握力が弱い人が自分で持つには少し細い。
これは家にあったシリコンの太巻きを巻いて、自作で太くした。それで母も自分で持てるようになった。
よかった点
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とにかく軽い。長時間の食事でも母の手が疲れにくい
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金属の冷たさが少なく、口当たりが穏やか(チタンの特性らしい)
気になった点
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ハンドルが細い。何か巻いて太くする工夫が必要
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離乳食用なので「介護用」ほどの剛性感はない
合う人、合わない人が分かれる商品だと思う。手の力が弱くなってきたけど、量はそんなに食べない人。一日のうち何回か、ちょっとずつ食べる場面が多い人にはこの軽さが効く。
SUD チタン製食指導用スプーン 離乳食・介護兼用
《2年後の自分への備忘録》
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朝のヨーグルト・ゼリー・少量の汁ものに使い分ける用に1本足した
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ハンドルが細いので、シリコン太巻きで自作補強した
失敗したこと、買う前に確認しておけばよかったこと
正直に書くと、最初に買ったスプーンは斉藤工業のシリーズの中でも「大」サイズで、母には少し大きすぎた。
口を大きく開けるのが疲れる時がある母にとって、スプーン先が大きいと一口の量が多くなりすぎる。最初の数日、母が「ちょっと多すぎる」と言ったのを聞いて、「あ、サイズも考えるんだった」と気づいた。
サイズ感は、レビューだけだとなかなか分からない。実物を手に取らないと、母の口の大きさとマッチするかが見えてこない。
介護用スプーンを買うときは、サイズ(先の大きさ)と重さの2つを必ず見る。
楽天で見ているとき、商品名に「大」「小」「平型18cm」みたいに書いてあるものは、サイズの目安になる。逆に書かれていないものは、商品ページの中で長さを確認するクセをつけた方がいい。
それと、メーカーによって同じ「介護用スプーン」でも対象が違う。斉藤工業のシリーズは「自分で食べる人向け」「介助で食べさせる用」が分かれていた。買う前にケアマネさんに「うちの状況だと、自助用と介助用どっちがいいですか」と聞くと、迷いが減ったと思う。
《2年後の自分への備忘録》
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スプーンはサイズ(先の大きさ)と重さで合う合わないが大きく変わる
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「自助用」と「介助用」で設計が違う商品もある(買う前に確認)
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ケアマネさんに「うちの母の状況だとどっち?」を聞くのは無料
介護保険対象外の介護用品との付き合い方
スプーンは結局、自費で2本買って1,250円+1,100円=2,350円だった。それでも、これで母の食事の負担が減るなら安いと思った。
ただ、「介護用」と書いてある全ての商品が介護保険の対象外なわけではない。
たとえば歩行器・ベッド・手すりなどはレンタル対象。シャワーチェアやポータブルトイレは「特定福祉用具販売」の対象で、年間10万円まで購入補助が出る。
スプーン・食器・エプロン・衣類などは生活用品扱いで自費。
このあたりの区分は、ケアマネさんに「これって対象?」と1個ずつ聞くのが一番早い。リストで覚えようとしてもこんがらがる。
わからないものは、買う前にケアマネに1回聞く。
うちでは、月1回のケアマネさん訪問で「次これを買おうと思うけど、保険対象になりますか?」と聞くようにしている。手間ではあるけど、5分の会話で2,000〜3,000円の判断材料になることもある。
《2年後の自分への備忘録》
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「介護用」と書いてある=介護保険対象、ではない
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福祉用具貸与・特定福祉用具販売・対象外、の3区分がある
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ケアマネさんに月1で「これ対象?」を聞くと損が減る
2か月使ってみての今の感想
斉藤工業のスプーンは、夕食メインで使っている。量を食べるとき、安定して口元まで運べる。
SUDのチタンスプーンは、朝のヨーグルトや、午後のおやつのプリンに使っている。軽いから母の手が疲れない。
2本を使い分ける、という落としどころに自然となった。1本で全部こなせなくてもいい、と思えるようになったのは、この2本を試してから。
介護保険でレンタルできていたら、もっと色々試せたのにな、とは思う。でも、買い切りにしては高くないし、合うものを残して合わないものをしまっておく、で困ってない。
派手さはないけど、毎日3回使う道具が合っているだけで、食事の時間が楽になる。これは2か月使ってみて実感している。
❓ よくある質問
介護用スプーンは介護保険でレンタルや購入補助の対象になりますか?
対象外です。福祉用具貸与にも特定福祉用具販売にも入らないので、自費購入になります。スプーンや食器、エプロンなどは「日常生活で誰でも使うもの」として保険適用外の生活用品扱いです。詳しい区分はケアマネジャーに直接聞くのが早いです。
介護用スプーンはいくらくらいから買えますか?
1本1,000〜1,500円が相場です。今回うちで買った斉藤工業のオールステンレスハンドルが¥1,250、SUDのチタン製が¥1,100でした。素材(ステンレス・チタン)やハンドルの構造で価格が変わります。
麻痺がある人にはどんなスプーンが合いますか?
重さとハンドルの形を見るのが先です。握力が落ちている場合はスポンジ付きのハンドルが落としにくく、麻痺側の口元に運ぶときは首が曲がるタイプが角度を調整しやすいです。逆に、量を少しずつ食べる人には軽量のチタン製が手の疲れを減らせます。
普通のスプーンと介護用スプーンの違いは何ですか?
主にハンドルの太さと重さ、そしてスプーン先の角度です。介護用は握る力が弱くても落としにくいよう太めのハンドルになっていたり、首が曲がって口元に運びやすい設計になっているものが多いです。普通のスプーンが滑る・落とすようになったら、買い替えのタイミングだと思います。
自分で食べる人と介助で食べさせる人で、選び方は違いますか?
違います。自助用はハンドルを太く・滑りにくくして本人が握りやすい設計、介助用は柄が長めで介助者が口元まで運びやすい設計になっています。商品によっては明示されているので、購入前に商品名や説明を確認するか、ケアマネジャーに「うちの状況ではどっち?」と聞くのがおすすめです。
まとめ|介護用スプーンは保険対象外。自費前提で合うものを2本くらい持つのが現実的
今回スプーンを買い直すにあたって気づいたことを、次の自分が楽できるように残しておく。
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介護用スプーンは介護保険の対象外。福祉用具貸与にも特定福祉用具販売にも入らない
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1本1,000〜1,500円が相場。最初から2本目を試す前提で予算を組むと気が楽
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ハンドルの太さ・重さ・スプーン先のサイズで合う合わないが大きく変わる
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母の場合は「夕食用に重めの斉藤工業」「朝・おやつ用に軽いチタン」の2本使いに落ち着いた
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迷ったらケアマネさんに「これ介護保険の対象?」を聞くのが一番早い



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