母の食事用に選んだ5つの道具|介護用食器で気づいたこと

5 2 食事・嚥下

母の飲み込みが悪くなってきたのは、冬の終わり頃だった

ケアマネジャーが自宅に来た時のこと。

「飲み込む力が落ちてきてますね。むせやすくなったが出てきた」と言われた。

その直後、訪問看護師さんが「とろみ剤を用意してください」と追加された。それまで「とろみ」という概念がなかった。お茶にとろみをつけるなんて、と思った。

でも説明を聞くと、普通の水や茶は喉を通す速度が速すぎて、飲み込み反射が追いつかないらしい。とろみをつけると、液体がゆっくり喉を通るからむせやすくなったが下がるという。

それでスプーンや汁椀も含めて、食事周りの道具を見直すことにした。母が使いやすくて、わたしが洗いやすいもの。

📖 この記事でわかること

  • 汁椀に持ち手があると熱いものでも安全

  • フォークは「すくう」こともできる形状がおすすめ

  • ストロー付きカップは寝たまま飲めるので夜間が楽

  • 介護用食器は多くが介護保険の対象外(自費購入)

  • スプーンやフォークは使う人の握力と手の形で選ぶ

汁椀に持ち手がついてるのが欲しかった

最初に気づいたのは、母が味噌汁を飲むときに手が震えることだった。

湯呑を両手で包むように持って飲んでいたけど、左半身に麻痺があるので左手に力が入らない。熱い汁物は怖い。

ネットで「介護用 汁椀」と検索したら、持ち手付きの汁椀が出てきた。

らくらく汁椀 という名前のやつで、飽和ポリエステル樹脂でできている。容量は約350mL。

基本情報

  • 価格:¥1,070(2026-05-09時点)

  • 容量:約350mL

  • 重さ:約110g

  • 材質:飽和ポリエステル樹脂、ABS樹脂

  • 耐熱温度:-20℃〜140℃

  • 食洗機可、電子レンジ可

  • 介護保険:対象外(自費購入)

実際に使ってみて、持ち手が思ったより大きかった。内側に指が当たる凹凸があって、ずれにくい。

母が左手に持とうとしても、グリップが効くので安定する。それまでの湯呑は内側が垂直だったから、上から握っても力が逃げていた。

気になったのは、持ち手の分だけ収納スペースを取ること。引き出しには入らなくなった。棚に立てて置くしかない。

でも熱い汁物で火傷する不安がなくなったから、そこは納得している。ケアマネさんにも「こういう道具で毎日の不安を減らすのが在宅介護では大事」と言われた。

《2年後の自分への備忘録》

  • 持ち手付き汁椀は熱いものを持つ不安を減らしてくれる

  • 収納場所は事前に確認した方がいい

  • 食洗機・電子レンジ対応かどうかは地味に重要

すくいやすいフォークを探した

母は左手が麻痺しているけど、右手はまだ使える。スプーンより、フォークで刺して食べるのが楽だった。

ただ普通のフォークだと、小さいおかずが逃げる。フォークで押さえても、すくい上げられない。

訪問看護師さんが「すくえるフォークもありますよ」と教えてくれた。

ハビナース すくいやすいフォーク はピジョンタヒラの製品で、金属部が18-8ステンレス、ハンドル部がポリプロピレン。

基本情報

  • 価格:¥690(2026-05-09時点)

  • サイズ:164mm

  • 材質:金属部は18-8ステンレス鋼、ハンドル部はポリプロピレン

  • 生産国:日本

  • すべり止めグリップ

  • 介護保険:対象外(自費購入)

実際に使ってみると、フォークの先端が少し平たくなっていて、すくう動作ができる。刺すだけじゃなくて、スプーンみたいに使える。

母は「このフォークなら煮物が取りやすい」と言っていた。ポテトサラダやひじきも、フォークで押さえて取れる。

ハンドルのグリップも滑りにくい。手が濡れていても持ち直せる。

気になったのは、ハンドル部分を曲げないでくださいという注意書きがあったこと。力を入れすぎて折れたら危険。

でも普通に使う分には全く問題ない。2週間使ってヘタってないし、食洗機に入れても変形しなかった。

よかった点:

  • フォークなのにすくえる形状で小さいおかずも取りやすい

  • ハンドルのグリップが滑りにくい

  • 食洗機対応(家庭用)

気になった点:

  • ハンドルとヘッドの間は力を入れすぎると曲がりそう(注意書きあり)

もし握力が弱い人や、フォークとスプーンを持ち替えるのが面倒な人には向いていると思う。ケアマネさんに相談すれば、福祉用具専門相談員を紹介してもらえる。

ハビナース すくいやすいフォーク 11086

ハビナース すくいやすいフォーク 11086

《2年後の自分への備忘録》

  • 「すくえるフォーク」は刺すとすくうを1本でできる

  • 握力が落ちてきた人には専用グリップが助けになる

  • 食器選びで迷ったらケアマネに相談すると専門家を紹介してもらえる

スプーンは握りやすさで選んだ

スプーンも同時に探した。母は右手でスプーンを持つけど、指が曲がりにくくなってきていた。

細いスプーンだと握りきれなくて落としてしまう。太めのグリップがついたスプーンを探した。

オールステンレスハンドル スプーン大 は、金属部がNASステンレスで、スポンジ部分がエチレンプロピレンゴム。

基本情報

  • 価格:¥1,120(2026-05-09時点)

  • 長さ:約20.1cm

  • 重さ:約46g

  • 材質:金属部はXM-7 ステンレス(サビにくい)、スポンジ部はエチレン・プロピレンゴム

  • 耐熱:110℃(乾燥機可)

  • 食洗機可

  • 介護保険:対象外(自費購入)

実際に使ってみると、スポンジ部分が楕円形で握ったときに固定しやすい。手の平に馴染む。

母が「これなら落とさない」と言っていた。握力が弱くてもスポンジが滑り止めになる。

気になったのは、スポンジ部分が汚れやすいこと。食洗機で洗えるけど、スポンジの溝に食べカスが入り込むことがある。

でもお手入れの手間より、母が安心して食べられることの方が大事だった。

よかった点:

  • 極太グリップで握力が弱くても持ちやすい

  • サビにくいステンレスで長持ちする

  • 食洗機対応

気になった点:

  • スポンジ部分の溝に汚れが入り込みやすい

握力が落ちてきた人や、指が曲がりにくい人には向いていると思う。ケアマネさんに相談すれば、もっと握りやすい形状の自助具を紹介してもらえる。

介護 スプーン・オールステンレスハンドル[大]

介護 スプーン・オールステンレスハンドル[大]

《2年後の自分への備忘録》

  • 太めグリップのスプーンは握力が弱い人に向いている

  • スポンジ部分は洗いやすさもチェックする

  • 自助具は福祉用具専門相談員に相談できる

ストロー付きカップを追加した

母は夜中にトイレに起きた後、のどが渇くことがある。

でもベッドから起き上がってコップを持つのが面倒で、水分を取らずに寝てしまうことが増えてきた。

訪問看護師さんが「寝たまま飲めるストロー付きカップがありますよ」と教えてくれた。

ストローさん はあしかメディ工業の製品で、寝たままでも飲める設計。

基本情報

  • 価格:¥1,155(2026-05-09時点)

  • サイズ:直径7cm(持ち手除く)×高さ9cm

  • 容量:200mL

  • 重さ:80g

  • 材質:本体・ふた・取っ手はポリカーボネート、ストローノズルはポリエステルエラストマー、ストローはシリコーン

  • 耐熱温度:本体135℃、ストロー180℃

  • 食洗機可、乾燥機可

  • 電子レンジ不可

  • 介護保険:対象外(自費購入)

実際に使ってみると、ストローが長くて曲がるので、寝たままでも飲める。ふたがしっかり閉まるから、こぼれにくい。

母は「夜中に水が飲めるようになった」と言っていた。起き上がらなくても水分補給ができる。

気になったのは、ストローの中が洗いにくいこと。専用のストローブラシが必要。

でも夜間の水分補給がスムーズになったから、そこは納得している。

よかった点:

  • 寝たままでも飲める

  • ふたがしっかり閉まるからこぼれにくい

  • 持ち手があるから握りやすい

気になった点:

  • ストローの中が洗いにくい(専用ブラシ必要)

もし夜間に水分補給がしづらい人や、起き上がるのが面倒な人には向いていると思う。ケアマネさんに相談すれば、もっと使いやすいカップを紹介してもらえる。

【あしかメディ工業】ストローさん / C10088

【あしかメディ工業】ストローさん / C10088

《2年後の自分への備忘録》

  • ストロー付きカップは寝たまま飲めるので夜間が楽

  • ストローの洗浄は専用ブラシがあると便利

  • 水、お茶など飲み物専用(食べ物には使えない)

すくいやすい小鉢も試してみた

母は煮物が好きだけど、普通の小鉢だとスプーンですくうときに食べ物が逃げる。

平たい皿だと汁気が広がってしまう。ケアマネさんが「すくいやすい小鉢もありますよ」と教えてくれた。

メラミン食器 リズム 小鉢(大) は三信化工の製品で、フチが広くてつかみやすい設計。

基本情報

  • 価格:¥3,399(2026-05-09時点)

  • サイズ:幅15.6cm×奥行14cm×高さ4.4cm

  • 重さ:150g

  • 材質:メラミン樹脂

  • 耐熱温度:120℃

  • 食洗機可、乾燥機可

  • 電子レンジ不可

  • 塩素系漂白不可

  • 介護保険:対象外(自費購入)

実際に使ってみると、フチが広くてしっかり持てる。底面に滑り止め加工(シリコン)があって、テーブルの上でずれにくい。

母は「これなら煮物が食べやすい」と言っていた。スプーンですくうときに食べ物が器の端に逃げず、フチに当たって止まる。

気になったのは、価格が他の食器より高いこと。メラミン樹脂は電子レンジ不可なので、温め直しができない。

でもすくいやすさと滑り止め加工で、母の食事がスムーズになったから、そこは納得している。

よかった点:

  • フチが広くてしっかり持てる

  • すくいやすい形状で食べ物が逃げない

  • 底面の滑り止め加工が効いている

気になった点:

  • 価格が高め(¥3,399)

  • 電子レンジ不可

もしスプーンですくうのが難しい人や、器が滑ってしまう人には向いていると思う。ケアマネさんに相談すれば、もっと手頃な価格の食器を紹介してもらえる。

【三信化工】メラミン食器 リズム 小鉢(大) / MS-43RRZ

【三信化工】メラミン食器 リズム 小鉢(大) / MS-43RRZ

《2年後の自分への備忘録》

  • すくいやすい小鉢はフチが広くてつかみやすい

  • 底面の滑り止め加工は効果が高い

  • メラミン樹脂は電子レンジ不可なので温め直しができない

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3ヶ月使ってみた今の感想

介護用食器を揃えてから3ヶ月が経った。

母の食事がスムーズになって、わたしも安心して見ていられる。火傷の心配が減ったし、母が自分で食べられることが増えた。

気づいたのは、道具選びで迷ったらケアマネさんに相談するのが一番早いこと。福祉用具専門相談員を紹介してもらえるし、実際に試せる場合もある。

あと、介護用食器の多くは介護保険の対象外なので、自費購入になる。予算と相談しながら、少しずつ揃えていくのがいいと思う。

最初に揃えるなら、汁椀とフォーク、スプーンの3点セットが使いやすい。ストロー付きカップと小鉢は、必要になってから追加する形でもいい。

食事の時間が少しでも楽になるように、これからも道具を見直していきたい。

❓ よくある質問

介護用食器は介護保険でレンタルできますか?

介護用食器の多くは介護保険の対象外なので、自費購入になります。ポータブルトイレやシャワーチェア等の福祉用具は一部保険適用ですが、食器類は対象外です。ケアマネさんに相談すると、購入補助制度がある自治体もあるので確認してみてください。

すくいやすいフォークとスプーンはどう選べばいいですか?

握力と手の形で選ぶのがおすすめです。握力が弱い人は太めグリップ、指が曲がりにくい人は楕円形のスポンジグリップが持ちやすいです。ケアマネさんに相談すれば、福祉用具専門相談員を紹介してもらえるので、実際に握ってみて選ぶのが確実です。

汁椀に持ち手がついていると何が便利ですか?

熱い汁物を持つときに手が震えても火傷しにくいです。両手で包むように持つ必要がなく、片手でも安定して持てます。麻痺や握力低下がある人には特に向いています。

ストロー付きカップは寝たまま飲めますか?

寝たままでも飲めます。ストローが長くて曲がるので、起き上がらずに水分補給ができます。夜中にトイレに起きた後や、ベッドから起き上がるのが面倒なときに便利です。ただし水・お茶など飲み物専用で、食べ物には使えません。

介護用食器を最初に揃えるならどれから買うべきですか?

汁椀・フォーク・スプーンの3点セットが使いやすいです。この3つがあれば毎日の食事がスムーズになります。ストロー付きカップや小鉢は、必要になってから追加する形でもいいと思います。

まとめ|食事用の道具で気づいたこと

今回の介護用食器で気づいたことを、次の自分が楽できるように残しておく。

  • 汁椀に持ち手があると熱いものでも安全

  • すくえるフォークは刺すとすくうを1本でできる

  • 太めグリップのスプーンは握力が弱い人に向いている

  • ストロー付きカップは寝たまま飲めるので夜間が楽

  • すくいやすい小鉢はフチが広くてつかみやすい

  • 介護用食器は多くが介護保険の対象外(自費購入)

  • 迷ったらケアマネさんに相談すると福祉用具専門相談員を紹介してもらえる

  • 最初は汁椀・フォーク・スプーンの3点から揃えるのがおすすめ

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