母が廊下で転倒したのは、わたしが仕事に出た直後だった
訪問看護師から電話がかかってきた。「お母さま、トイレの途中で転んだみたいです。外傷はないけど」と言われた。
すぐ帰宅した。母は居間のソファで少し青い顔をしていた。「大丈夫」とは言うけど、左手首を少しさすっていた。
訪問看護師が「そろそろ手すりを付けるタイミングかもしれませんね」と言った。
その時まで、賃貸マンションに手すりを付けるという発想がなかった。でもケアマネに相談したら「介護保険でレンタルできるものもあるし、工事不要のタイプもある」と教えてもらった。
それから3週間かけて、手すりを3箇所に付けた。この記事はその記録。
📖 この記事でわかること
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室内用手すりは介護保険レンタル対象(工事不要タイプもある)
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賃貸でも設置可能な突っ張り式・据え置き式がある
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手すりは「転ぶ前」に付けるのが鉄則
介護保険でレンタルできる手すり、できない手すり
ケアマネから最初に説明されたのは、介護保険でレンタルできる手すりとできない手すりの違いだった。
介護保険の対象になるのは「工事を伴わない」手すり。具体的には以下。
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突っ張り式(床と天井で固定)
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据え置き式(ベッドサイドや玄関に置くだけ)
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浴室用の吸盤タイプ
一方、壁にビス打ちするタイプは「住宅改修」扱いになり、別枠の補助金(上限20万円の1〜3割負担)が使える。ただしこれは賃貸では難しい。
うちは賃貸の3階マンション(エレベーターなし)なので、突っ張り式と据え置き式を組み合わせることにした。
《2年後の自分への備忘録》
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介護保険レンタル対象は「工事を伴わない」手すり
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賃貸なら突っ張り式・据え置き式が現実的
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壁にビス打ちは住宅改修扱い(別枠補助)
最初に決めた場所:トイレ横の廊下

母が転んだのは、トイレから居間に戻る途中の廊下だった。
左半身に麻痺があるので、廊下の右側の壁に手を添えて歩いていたらしい。でもその壁はツルツルのビニールクロスで、手を滑らせたのだと思う。
訪問看護師が「手すりがあれば、体重を預けられたかもしれない」と言った。
ケアマネに相談して、廊下の右側に突っ張り式の手すりを付けることにした。レンタルで月1,000円ほど(1割負担で月100円ほど)。
福祉用具専門相談員が採寸に来た。天井の高さ・床の材質・壁との距離を測って、適合するモデルを選んでくれた。
届いたのはマツ六 室内用手すりエンド支柱 木製タイプだった。
基本情報
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価格:¥18,480(2026-05-16時点)
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カラー:Mブラウン+ブラウン
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仕様:木製・アジャスト付き
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介護保険:レンタル対象(工事不要タイプ)
実際に使ってみた感想
設置は業者が来てやってくれた。天井と床の間に挟むだけなので、壁に穴は開けない。
母は最初「こんなものに体重を預けて大丈夫なの?」と心配していた。でも試しに握ってもらったら「あ、意外としっかりしてる」と言った。
それから1週間ほど、母がトイレに行く度にわたしも見ていた。手すりにしっかり手を添えて歩いている。足元は少しふらつくけど、手すりがあると体勢を立て直せるみたいだった。
よかった点:
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壁に穴を開けないので賃貸でも安心
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母が実際に体重を預けて歩けている
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介護保険レンタルで月100円(1割負担)
気になった点:
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天井が低いと設置できない場合がある
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廊下の幅が狭いと圧迫感
うちの母のように左半身麻痺がある場合、手すりは「歩く時の支え」というより「転びそうになった時の命綱」に近い。ケアマネや福祉用具専門相談員に相談すれば、適合するモデルを選んでくれる。
《2年後の自分への備忘録》
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介護保険レンタルなら福祉用具専門相談員が採寸・設置までやってくれる
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母は最初不安そうだったが、実際に使ったら安心していた
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賃貸でも壁に穴を開けずに設置可能
階段に付けたかったが、予算オーバーで見送った手すり
3階まで階段を上るのが母にとって最大の難所だった。
エレベーターがないので、デイサービスから帰ってくる時は訪問看護師が付き添ってくれる。でもわたしと二人で外出する時は、母が手すりにつかまって一段ずつ上る。
階段用の手すりを付けたいと思って、ケアマネに相談した。
候補に上がったのがシロクマ FBバスケット 階段用手すりだった。オーダーメイドのロートアイアン製で、階段14段分まで対応できる。
基本情報
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価格:¥74,000〜(2026-05-16時点)
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材質:アイアン(鉄)/ 黒塗装(半つや)
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階段14段分まで対応可
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介護保険:対象外(オーダーメイド・設置工事必要)
見送った理由
価格が74,000円〜で、介護保険の対象外だった。
賃貸なので壁にビス打ちする工事も難しい。大家さんに相談したら「退去時に原状回復が必要」と言われた。
結局、階段は既存の手すり(共用部分)をそのまま使うことにした。
オーダーメイドの手すりは確かにおしゃれで、持ち手も太くて握りやすそうだった。でも賃貸で工事が必要な場合は、現実的に難しい。持ち家か、退去時に原状回復費用を払う覚悟がある人向けだと思う。
《2年後の自分への備忘録》
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オーダーメイドの階段用手すりは7万円〜で介護保険対象外
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賃貸では壁にビス打ちが必要なため設置困難
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持ち家か原状回復費用を払う覚悟がある人向け
トイレ内にも小さい手すりを自費で付けた

トイレ内にも手すりが欲しかった。
母が便座から立ち上がる時、壁に手を添えて体重を預けている。でも壁は滑るので、立ち上がる瞬間にふらつく。
トイレ用の手すりは介護保険でレンタルできるものもあるけど、うちのトイレは狭くて据え置き式が入らなかった。
ホームセンターで見つけたのがマツ六 木製室内用手すり シルバー450mmだった。2,090円で、壁にビス止めするタイプ。
基本情報
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価格:¥2,090(2026-05-16時点)
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材質:丸棒(天然木32mm)/ ブラケット(亜鉛合金)
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耐荷重:80kg
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介護保険:対象外(小型でレンタル対象にならない)
実際に付けてみた
大家さんに相談したら「退去時に穴を埋めれば大丈夫」と言われたので、自分で取り付けた。
ビス止めは初めてだったけど、付属のビス(皿タッピンねじ 3.5×40mm)と下穴を開けるドリルビットがあれば意外と簡単だった。
母がトイレで立ち上がる時、この手すりにつかまるようになった。「これがあると楽」と言っている。
よかった点:
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2,090円で安い
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450mmと短いので狭いトイレでも圧迫感がない
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耐荷重80kgで母の体重なら十分
気になった点:
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壁にビス止めが必要(賃貸は退去時に要補修)
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自分で取り付ける場合は下穴が必要
トイレ内の手すりは、立ち上がる時の転倒防止に効果が大きい。賃貸で壁に穴を開けるのが心配なら、ケアマネに相談して据え置き式のレンタルを検討した方がいい。
《2年後の自分への備忘録》
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トイレ内の短い手すりは立ち上がり補助に効果大
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2,090円で手に入るので自費でも負担は小さい
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賃貸の場合は退去時の穴埋め補修が必要
手すりを付けて3ヶ月、母の歩き方が変わった
手すりを3箇所に付けてから3ヶ月が経った。
母は廊下を歩く時、必ず手すりに手を添えている。トイレから立ち上がる時も、手すりをしっかり握っている。
訪問看護師が「歩き方が安定してきましたね」と言った。確かに、以前よりふらつきが少ない気がする。
転倒してから手すりを付けるのではなく、「転ぶ前」に付けるのが鉄則だと思った。母が転んだのは幸い大きな怪我にならなかったけど、骨折していたらそのまま寝たきりになっていたかもしれない。
手すりは転倒予防の最も基本的な道具。介護保険でレンタルできるものも多いので、ケアマネに相談するのが一番早い。
❓ よくある質問
室内用手すりは介護保険でレンタルできますか?
工事を伴わない突っ張り式・据え置き式は介護保険のレンタル対象です。壁にビス打ちするタイプは住宅改修扱いで別枠の補助金(上限20万円の1〜3割負担)が使えますが、賃貸では難しい場合が多いです。
賃貸マンションでも手すりを付けられますか?
突っ張り式なら壁に穴を開けずに設置できます。ビス止めタイプは大家さんに相談して、退去時に穴を埋める条件で許可をもらえる場合もあります。
手すりは自分で取り付けられますか?
介護保険レンタルの場合は福祉用具専門相談員が採寸・設置までやってくれます。自費購入のビス止めタイプは下穴を開ければ自分でも取り付け可能ですが、不安な場合は業者に頼む方が安全です。
手すりを付けるタイミングはいつがいいですか?
「転ぶ前」が鉄則です。ふらつきが気になったら、早めにケアマネや訪問看護師に相談して手すりの設置を検討してください。転倒して骨折すると、そのまま寝たきりになるリスクがあります。
まとめ|転倒してから付けるのではなく、転ぶ前に付ける
今回の手すり設置で気づいたことを、次の自分が楽できるように残しておく。
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室内用手すりは介護保険レンタル対象(工事不要タイプ)
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賃貸でも突っ張り式・据え置き式なら設置可能
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ビス止めタイプは退去時の補修が前提
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階段用オーダーメイドは7万円〜で介護保険対象外
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手すりを付けるタイミングは「転ぶ前」が鉄則



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