突っ張り棒の手すりが、ぐらついた朝
賃貸マンションの廊下に立てている突っ張り型の手すりが、母が体重をかけた瞬間に少しだけ揺れた。
ヒヤッとした。
これまで「リフォームできない物件だから、突っ張り型でしのぐしかない」と思って3年やってきた。でも母の左足の踏ん張りがまた弱くなって、突っ張り型だけでは支えきれない場面が増えてきた。
ケアマネさんに相談したら、「本格的な室内用手すりは床にビスで固定するタイプが多いから、賃貸では難しい。けど、いつか戸建てかバリアフリー対応のマンションに引っ越すなら、価格感だけでも今のうちに調べておいたほうがいい」と言われた。
今すぐ買うわけじゃない。でも母の状態が進む前に、選択肢を知っておきたかった
経理職のクセで、まず楽天で「室内用手すり」と検索して、価格と種類を表にしながら整理した話。
📖 この記事でわかること
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賃貸でリフォーム不可なら、本格的な室内用手すりは設置できない(突っ張り型・置くだけ型で代替)
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引越し先で本格設置するなら、床固定タイプの「室内用手すり支柱」で1本1万円台後半〜が相場
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介護保険の「住宅改修費(上限20万円)」を使えるかは、ケアマネさん経由で事前申請が必要
室内用手すりを調べ始めたきっかけ

写真:PAKUTASO
廊下の突っ張り棒は2年前に1万円弱で買った。当時は母が右足だけでかなり踏ん張れていた。
最近、母が突っ張り棒に体重をかけて立ち上がろうとした時、棒の上部が壁紙にめり込むように少し動いた。賃貸の壁紙は柔らかいから、強く突っ張ると経年で食い込むらしい。
その夜、ケアマネさんに電話した。
「本格的な手すりを入れるなら床にしっかり固定できるタイプですよ。ただ賃貸だと原状回復が問題になるので、まずは大家さんに相談してから」と返ってきた。
要は、賃貸で勝手にビス固定はできない。引越しか、大家さんの許可がいる。
そこから「もし戸建てに引っ越したら、どんな手すりがいくらするのか」を調べ始めた。経理職なので、こういう「将来の支出のシミュレーション」は趣味みたいなものだ。
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床固定タイプ|スチール製の室内用手すり支柱

写真:PAKUTASO
最初に候補に上がったのが、室内用手すり支柱 スチールタイプ アジャスト付だった。
価格が一番手頃で、壁のないところでも手すりを連続させられる支柱タイプ。アジャスト機能で20mmまで高さ微調整できる。床にビスとアンカーで固定する。
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調べていて意外だったのは、「壁のないところでも連続させられる」という点。賃貸の今の家は廊下の片側がリビングへの開口部で壁がない。突っ張り棒だと縦の支えが取れない。床固定の支柱なら、壁のない場所でも縦に立てて手すり棒を渡せる。
ただ床がフローリングなら、ビス固定の前に下地(根太)の位置を調べないといけないらしい。「適当にビス打って空洞に入ったら抜けますよ」と楽天のレビューにあった。
ケアマネさんに聞いたら、「住宅改修は地域の福祉用具専門相談員さんが下見に来てくれます。下地確認も含めてプロに任せたほうが安心」と言われた。確かに、わたしが自分でやって母が転倒したら本末転倒だ。
よかった点:
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価格が1万円台前半で、複数本立てる前提でも予算が組みやすい
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スチール製で耐久性が高そう(レビューでも10年使っているという声あり)
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アジャスト機能で施工後も微調整できる
気になった点:
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床固定なので賃貸では現状の家には設置できない
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自力施工は下地確認が必要で、結局プロに頼んだほうが安全
「賃貸でも大家さんが許可してくれて、退去時に原状回復費を払う前提なら使えるかも」とケアマネさんは言ったが、原状回復費がいくらかは大家さんに聞かないとわからない。
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木製タイプ|室内のインテリアになじむ手すり支柱

写真:PAKUTASO
次に気になったのが、同じメーカーの室内用手すり支柱 木製タイプ アジャスト付。
スチールタイプより1,200円ほど高い。でも木製のほうが家のフローリングや家具の色に合わせやすい。
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母は「手すりが介護っぽくて家が病院みたいになる」と言うことがある。本人がそう感じると、手すりに体重をかけるのを無意識に避けるらしい。ケアマネさんも「本人が抵抗感のないデザインを選ぶのは大事」と言っていた。
木製は、その点で気持ちが楽だった。
スチールタイプより少し高いけど、リビングの近くに立てるならこっちの方がよさそう。木製でもベースは金属で、芯までしっかり固定される構造らしい。
ただ、木製は経年で塗装が剥げたり、本人の手汗で色が変わったりするレビューもあった。10年使うつもりなら、塗り直しを覚悟しておく必要がある。
よかった点:
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家具となじむデザインで、母の心理的な抵抗が少なそう
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カットで高さ調整できるので、廊下と居室で使い分けられる
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木の手触りが冷たくないので、冬場でも握りやすい
気になった点:
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スチールより耐久性は劣る(塗り直しが必要になる)
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木製は重く、設置時に人手がもう一人いる
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メーカー品|マツ六のエンド支柱という選択肢
ケアマネさんが教えてくれたメーカーが「マツ六(マツリク)」だった。介護用品でよく使われるブランドで、信頼度が高いという。
楽天で見つけたのがマツ六 室内用手すりエンド支柱 木製タイプ アジャスト付。
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これは「エンド支柱」と呼ばれる、手すりの終端に立てるタイプ。長い手すりを廊下に渡す時、両端を壁に固定できないなら、エンド支柱で支える。
価格は前2つより4,000〜6,000円ほど高い。けどマツ六というメーカー名で安心感があるとケアマネさんは言った。プロのリフォーム業者にも導入実績が多いという。
経理のクセで「ブランド代って何割上乗せ?」と思ったけど、レビューを読むと「10年使ってビクともしない」「メーカーサポートが丁寧」とあった。長期で見ればコスパは悪くない。
ただ、エンド支柱単体では使えない。手すり棒と組み合わせて、廊下全体の構成として考える必要がある。「最低限の構成だと、エンド支柱2本+手すり棒1本+ブラケット数個で5万円コース」とケアマネさんに言われた。
==本格的な手すりは「1本いくら」ではなく「廊下1スパンでいくら」で考える==
これが今回いちばん勉強になった。
よかった点:
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メーカー品の安心感(耐久性・サポート)
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エンド支柱は手すり棒との組み合わせで応用が利く
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在宅介護での実績があり、ケアマネさんからの推奨もしやすい
気になった点:
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単体では完結しない(手すり棒・ブラケットが別途必要)
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メーカー品ゆえに価格は高め
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比較表|3つの室内用手すり支柱を並べて見た

写真:PAKUTASO
経理のクセで、表にしないと頭が整理できない。ということで3つを並べた。
| 項目 | スチール | 木製 | マツ六 |
|——|——–|——–|——–|
| 価格 | ¥12,705 | ¥13,915 | ¥18,480 |
| 材質 | スチール | 天然木 | 天然木 |
| 高さ | 750〜770mm | 850〜870mm | アジャスト |
| 雰囲気 | 機能優先 | インテリアなじむ | メーカー品の安心 |
| 介護保険 | 住宅改修費の対象になる場合あり(要申請) | 同左 | 同左 |
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軸を増やすと迷うので、3つに絞って見た。価格・耐久性・本人の心理的抵抗の3点で考えると、
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工事費を最小化したいなら「スチール」
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本人が手すりを嫌がりそうなら「木製」
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長期で使うつもりなら「マツ六」
という感じ。
ただ、これらは全部「リフォーム工事ありき」の商品だ。賃貸でリフォーム不可なら、突っ張り型や置くだけ型に頼るしかない。
《2年後の自分への備忘録》
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表にすると軸の重なりが見えてくる
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比較は3〜5軸で十分(多すぎると逆に迷う)
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賃貸の場合は別ジャンル(突っ張り型・置くだけ型)の検討が必要
賃貸で本格手すりは無理|代替策と引越しの覚悟

ここまで調べて結論。
賃貸でリフォーム不可なら、本格的な室内用手すりは諦めるしかない
代わりに使える選択肢:
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突っ張り型手すり(壁・天井に突っ張る):1〜2万円。短期しのぎ向き
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置くだけ型手すり(重量物で固定):2〜4万円。床を傷つけない
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ベッド付属の手すり:介護ベッドのオプション
ケアマネさんからは「いまの突っ張り型がぐらつくなら、置くだけ型に変えるか、戸建てへの引越しを真剣に考えたほうがいい。3階エレベーターなしの賃貸は、いずれにしても限界が来る」と言われた。
引越しは現実的に高い壁。家賃も初期費用も。でも母の介護がこれから5年、10年と続くなら、やがて避けて通れない。
経理のクセで、引越しの初期費用と本格手すり一式のコストを並べてみた:
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引越し(同地域・戸建て賃貸):50〜100万円
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本格手すり一式(廊下+トイレ+玄関):20〜30万円
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介護保険の住宅改修費(上限20万円・自己負担1〜3割):実質負担2〜6万円
「引越し50万円+手すり工事20万円-介護保険補助12万円 = 合計約58万円」が、本格バリアフリー化の最低ラインらしい。
数字を出してみて、はぁぁ、と息が出た。すぐは無理。けど目処はついた。
母の状態が次の段階に進んだ時のために、貯金の見通しと、ケアマネさんと住宅改修の事前申請の流れだけは押さえておこうと思った。
❓ よくある質問
室内用手すりは介護保険でレンタルできますか?
工事不要の置くだけ型・突っ張り型は「福祉用具貸与」でレンタル対象になる場合があります。床にビス固定するタイプは「住宅改修費(上限20万円)」の対象で、購入扱いです。どちらもケアマネジャーへの事前相談が必要です。
賃貸でも室内用手すりは設置できますか?
床にビスで固定するタイプは原則として大家さんの許可が必要です。許可が出ない場合は、突っ張り型や置くだけ型の手すりが代替案になります。原状回復費の見積もりも含めて、設置前に大家さんと書面で取り決めるのが安全です。
室内用手すり支柱は何円くらいから買えますか?
スチール製の手すり支柱で1万円台前半、木製で1万円台後半、メーカー品(マツ六など)で2万円前後が相場です。ただし「1本いくら」ではなく、手すり棒・ブラケット込みで廊下1スパン5万円〜が現実的な見積もりです。
自分で取り付けても大丈夫ですか?
床固定タイプは下地(根太)の位置を正確に把握する必要があり、自力施工は転倒リスクと隣り合わせです。介護保険の住宅改修費を使う場合は、福祉用具専門相談員さんやリフォーム業者の見積書が申請に必須です。プロに依頼するのが安全で、補助も受けやすくなります。
まとめ|賃貸の限界を、数字で見ておく
今回の室内用手すり調べで気づいたことを、次の自分が楽できるように残しておく。
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床固定の本格手すりは1本1万円台〜、廊下1スパンで5万円〜が相場
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介護保険の住宅改修費(上限20万円)が使えるかはケアマネさん経由で事前申請
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賃貸でリフォーム不可なら、突っ張り型・置くだけ型で代替するしかない
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母の状態が進んだ時のために、引越し費用+手すり工事費の合計を試算しておく



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