母の入浴介助で、わたしの腰が先に壊れた
3年前に母を引き取ってから、一番体にきたのが入浴介助だった。
浴槽をまたぐ瞬間、母の体重を支えるために中腰になる。その姿勢で5秒、10秒。母が浴槽の縁に手をついてバランスを取るまで、わたしは腰を曲げたまま待つ。
それが週3回。1回の入浴で中腰5回以上。
半年後、右腰がピキッと痛んだ。整形外科では「筋膜性腰痛症」と言われた。湿布と痛み止めを処方されて終わり。
「母が入るたびに、わたしの腰が削れている」
そう思った。
📖 この記事でわかること
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吸盤式の浴槽手すりを5種類試して、最終的に1つだけ3年使い続けている
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1,000円〜2,000円の吸盤式で十分(介護保険対象外だが工事不要で即日使える)
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同じ立場の介護者へ:あなたの腰が壊れる前に頼れる道具は頼っていい
最初に買った浴槽手すりは1週間で使わなくなった

ケアマネジャーに「入浴介助で腰が痛い」と相談したとき、最初に言われたのは「浴槽の縁に手すりを付けたらどうか」だった。
工事が必要な固定式の手すりもあるけれど、賃貸マンションなので無理。
調べると、吸盤式の簡易手すりがあると知った。楽天で1,000円台。レビューが600件以上あって評価も4点以上。
「これなら」と思って買った。
届いた翌日、母に試してもらった。
吸盤を浴槽の縁に押し当てて、レバーを下げる。「カチッ」という音がして固定された。母が握って体重をかける。
「あ、楽」
母が言った。わたしも腰を曲げる角度が浅くなった。これはいいかもしれない。
ところが3日目の夜、吸盤が外れた。
母が浴槽の縁に座り、手すりを握ったまま体を浴槽の中に入れようとした瞬間、「パン!」と音がして吸盤が剥がれ、母がバランスを崩した。わたしが慌てて抱きかかえた。
それ以来、母は「怖い」と言って手すりを握らなくなった。
吸盤が外れる理由を調べた夜
その日、寝る前にスマホで「吸盤 手すり 外れる」で検索した。
出てきたのは、「浴槽の表面に凹凸があると吸盤が効かない」という情報。うちの浴槽は古いタイプで、表面がザラザラしていた。
もう一つ、「吸盤のゴムが劣化していると外れやすい」という情報。買った商品は新品だったが、Amazonのレビューを読み直すと「1ヶ月で吸盤が弱くなった」という声がいくつかあった。
つまり、吸盤式手すりは「浴槽の表面」と「吸盤の品質」に左右される。
うちの浴槽では、どの手すりなら外れないのか。
わたしは再度、吸盤式手すりを探し始めた。
2つ目は吸盤補助シール付き、3つ目は吸盤サイズが大きいもの
2つ目に買ったのは、吸盤補助シール付きのもの。
シールを浴槽の縁に貼って、その上から吸盤を押し当てる。表面がツルツルになるから吸着力が上がる、という仕組み。
実際、シールを貼ったら吸盤が強く効いた。母が体重をかけても外れない。
「これでいける」
と思ったのは最初の1週間だけ。
シールの端から水が入り込んで、2週間後にはシールがふやけて剥がれ始めた。毎週貼り直すのは面倒だった。
3つ目に買ったのは、吸盤のサイズが大きいタイプ。直径9.6cmの吸盤が2つ付いている。
これは1ヶ月持った。ただ、母が「握る部分が太すぎて持ちにくい」と言った。母の手は小さい。握力も落ちている。
握りづらい手すりでは意味がない。
4つ目・5つ目を試して、やっと残った1つ
4つ目に買ったのは、楽天ランキング1位の看護師監修モデル。2個セットで1,780円。
吸盤サイズは9.6cm。握る部分は少し細め。母が握って「これなら持てる」と言った。
取り付けた翌日、母が浴槽をまたぐときに手すりを握った。わたしは腰を曲げる角度が浅くなった。
それから1週間、2週間、1ヶ月。吸盤は外れなかった。
そのまま3年。今も使っている。
5つ目も一応買ってみた。理学療法士監修の2,000円のもの。
こちらも優秀で、吸盤の吸着力も問題なかった。ただ、既に4つ目で足りていたので、こちらは洗い場側の壁に付けて、立ち上がる時の補助にした。
結局、わたしが最終的に残したのは 楽天ランキング1位の看護師監修モデル(Dimovaブランド)と、理学療法士監修のタイプ(create ones futureブランド)の2つ。
費用と介護保険の話
浴槽手すりは 介護保険の対象外 のものが多い。
正確には、介護保険で「特定福祉用具販売」の対象になるのは「入浴補助用具」のうち、以下に該当するもの:
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浴槽手すり(浴槽の縁に固定するタイプ)
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浴槽台
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シャワーチェア
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浴室内すのこ
ただし、ケアマネ経由で申請し、自治体の判定を受ける必要がある。
吸盤式の簡易手すりは「固定するタイプ」に該当しないため、介護保険対象外になるケースが多い。
つまり、わたしが買った手すりは 全額自費。1,000円〜2,000円。
ただ、工事不要で届いた日にすぐ使える。ケアマネに相談する時間もいらない。
わたしは「自費でもいい」と判断した。
もし介護保険を使いたい場合は、ケアマネに「浴槽手すりを保険で購入できるか」と相談してみるといい。固定式の手すりなら保険適用の可能性がある。
関連サービス:入浴介助で腰が限界なら、外注という選択もある

わたしは今のところ、手すりと自分の腰で何とかやっている。
でも、もしこれ以上腰が悪化したら、入浴だけでも外部サービスを頼もうと思っている。
介護保険の訪問介護で入浴介助をお願いすることもできるが、ケアプランに組み込む必要があって、月の回数制限もある。
介護保険外の自費サービスで、入浴介助だけスポットで頼めるものもある。例えば イチロウ のような自費訪問介護サービスは、「今週だけ」「入浴だけ」という形で柔軟に使える。
料金は1回2,000円〜4,000円程度(事業者と時間帯による)。介護保険外なので全額自費だが、「腰が壊れるよりは安い」と考えれば、選択肢の一つだと思う。
わたしはまだ使っていないが、限界が来たら迷わず頼む。
同じ立場の介護者へ

浴槽手すりは、母のためというより わたしの腰を守るため に買った。
最初の1つは失敗した。2つ目も3つ目も完璧ではなかった。
でも、5つ試して残った1つが、3年間わたしの腰を救っている。
もしあなたが今、入浴介助で腰が痛いなら、1,000円の吸盤式手すりを試してみてほしい。
失敗したら次を試せばいい。失敗しても1,000円。成功したら、あなたの腰が救われる。
あなたの体が壊れる前に、頼れる道具は頼っていい。
❓ よくある質問
吸盤式手すりは介護保険の対象になる?
吸盤式の簡易タイプは対象外になるケースが多いです。介護保険の「特定福祉用具販売」で対象になるのは、浴槽の縁に固定するタイプ(工事が必要なもの)です。ケアマネに相談すると、保険適用の手すりを紹介してもらえる可能性があります。
吸盤が外れないようにするコツは?
浴槽の表面をよく拭いて、水気と石鹸カスを落としてから取り付けることが大事です。表面に凹凸がある場合は、吸盤補助シール付きのものを選ぶか、吸盤サイズが大きいものを選ぶと外れにくくなります。
手すりを付けても母が使わない場合は?
一度吸盤が外れたり、握りにくかったりすると、怖がって使わなくなることがあります。母が「握りやすい太さ」「安心して体重をかけられる安定感」を感じられるものを選び直すといいです。わたしの場合、4つ目でやっと母が「これなら持てる」と言いました。
浴槽手すりは何年くらい使える?
わたしが今使っているものは3年持っています。吸盤のゴムが劣化してくると吸着力が落ちるので、1〜2年で交換する前提で考えたほうが安全です。1,000円〜2,000円なので、定期的に買い直しても負担は少ないです。
入浴介助を外部に頼むのは高い?
介護保険外の自費訪問介護だと、1回2,000円〜4,000円程度です。週1回頼むと月8,000円〜16,000円。高いと感じるかもしれませんが、あなたの腰が壊れて整形外科に通う費用と時間を考えると、選択肢として検討する価値はあります。
まとめ|腰が限界になる前に、1,000円の道具を試してほしい
浴槽手すりを5種類試して、最終的に残った1つが3年間わたしの腰を救っている。
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吸盤式手すりは1,000円〜2,000円で工事不要(介護保険対象外だが即日使える)
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浴槽の表面の状態と吸盤の品質で外れやすさが変わる
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失敗しても次を試せばいい。成功したら、あなたの腰が救われる



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