シャワーチェア3年使って残った1つだけ|背もたれの有無で全然違う話

31 入浴・清潔

3年前に買った座面だけのシャワーチェア、使わなくなった

母の入浴介助が始まって最初に買ったのは、座面だけのシンプルなシャワーチェアだった。

ネットで「軽量」「コンパクト」って検索すると上位に出てくるタイプ。3,000円くらいで安かったし、浴室も狭いから邪魔にならないと思った。

最初の半年は問題なかった。母も「座れるから楽」と言っていた。

でもある日、母がシャンプーの最中に上体を起こそうとして手を滑らせた。

背もたれがないから、後ろに倒れそうになった。わたしが慌てて支えたけど、腰にグッと来た。

その日から「これ、ちょっと危ないな」とずっと気になっていた。

📖 この記事でわかること

  • 3年使って残ったのは「背もたれ付き」の1台だけ。最初の座面だけタイプは半年でお蔵入り

  • 入浴介助で腰が限界なら、座面の安定性と背もたれは必須

  • 費用は 3,000〜10,000 円。介護保険で購入補助あり(年度 10 万円まで・自己負担 1〜3 割)

座面だけのシャワーチェアを選んだ理由

最初に選んだ基準は「軽い・安い・邪魔にならない」だけだった。

入浴介助が始まったのは母が脳梗塞で倒れた直後。

退院してすぐの頃で、何を買えばいいかまったく分からなかった。ケアマネジャーに相談する前に、とりあえずネットで探した。

レビュー件数が多い順に並べて、上位 3 つを見比べて一番安いのをポチった。

背もたれの有無なんて、考える余裕がなかった。

届いてすぐ浴室に置いてみた。軽いから持ち運びは楽。座面の高さも調整できる。母も「座れるからマシ」と言った。

でもこれが、失敗の始まりだった。

背もたれがないと何が困るか

半年使って、背もたれがないことの不便さが次第にはっきりしてきた。

母が上体を起こす時に不安定だった

シャンプーの途中、泡を流すためにシャワーヘッドの位置を変えようとすると、母が少し上体を前に倒す。その反動で後ろに倒れそうになる。

背中を支える部分がないから、バランスを自分で取るしかない。

でも脳梗塞の後遺症で左半身に麻痺がある母は、上体を安定させるのが難しい。

そのたびにわたしが後ろから支える。

わたしの腰が、毎回グッと来る。

わたし自身の体が、もう限界だった。

母の入浴介助は週 3 回。毎回 30 分以上。背中を支えるために浴室内でかがむと、腰が痛い。

仕事終わりの夜に入浴介助があると、翌朝起きるのが辛かった。

「これ、何年続くんだろう」とぼんやり考えた。

背もたれ付きに買い直してから、腰が楽になった

ケアマネジャーに相談した時のこと。

「背もたれがあるタイプなら、本人も介助者も楽ですよ」と言われた。

その時やっと気づいた。「軽い・安い」だけで選んだことが失敗だったと。

介護保険の「特定福祉用具購入」で、年度 10 万円まで 1〜3 割負担で買える。わたしは 1 割負担だから、1 万円の品が 1,000 円で買える計算。

それまで介護保険の購入補助を知らなかった。

ケアマネに教えてもらった業者に電話して、背もたれ付きのシャワーチェアを見に行った。

座面の高さを 6 段階調整できて、背もたれと肘掛けが付いているタイプ。

実物を見て、母を実際に座らせてもらった。

「これ、全然違う」と母が言った。

背もたれがあるだけで、上体が後ろに安定する。肘掛けがあるから立ち上がりやすい。

わたしも後ろから支える頻度が減った。腰の負担が明らかに軽くなった。

入浴介助で腰が限界なら、外注する選択肢もある

入浴介助で腰が限界になっているなら、シャワーチェアを買い替えるだけでなく、訪問介護で入浴だけ頼む選択肢もある。

イチロウという自費の訪問介護サービスは、1 回 30 分〜単位で依頼できる。介護保険外なので費用は自費だが、週 1 回だけ外注すれば腰の負担は半分になる。

ケアマネに「訪問介護で入浴介助を追加できますか」と相談すると、保険適用の範囲を教えてもらえる。

保険で足りない分を自費サービスで補う形もある。

わたしは今のところ背もたれ付きシャワーチェアで何とか回しているが、もし腰が完全に限界になったらイチロウに頼むつもりでいる。

背もたれ付きシャワーチェアのレビュー(3 年使った結果)

3 年使って残った背もたれ付きシャワーチェアは、Advance click の肘掛け付きタイプ。

楽天のレビュー件数 1,252 件(2026 年 6 月時点)。評価 4.58。健康雑誌『安心』にも掲載された。

良かった点:

  • 背もたれがあるから上体が安定する(これが最重要)

  • 肘掛けがあると立ち上がりやすい(母が自分で立てる)

  • 座面の高さを 6 段階調整できる(38〜54cm)。母の脚の長さに合わせて微調整できた

  • 座面に穴があいているから水が溜まらない。清潔に保ちやすい

  • 脚の先端がゴムキャップで滑りにくい(安心感)

  • 組み立てが簡単(工具なし・10 分で完成)

微妙だった点:

  • 重さが約 4kg。座面だけのタイプより重い。浴室から出す時に少し面倒

  • 折りたためないから浴室に置きっぱなし。狭い浴室だと場所を取る

  • 背もたれの角度が固定。リクライニングはできない

3 年使ってヘタってない。座面のクッションマットが若干へこんできたが、まだ使える。

プラスチック部分にヒビはなし。金属フレームも錆びていない。

値段は 3,480 円(楽天・2026 年 6 月時点)。介護保険適用なら 1 割負担で 348 円。

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折りたたみタイプもある(同じブランド)。浴室が狭い場合はこちらの方が使いやすいかもしれない。ただし値段は 9,280 円(楽天・2026 年 6 月)。

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山善のシャワーチェアも候補。こちらは 5 段階高さ調整・折りたたみ可能・背もたれ肘掛け付き。値段は 10,800 円(楽天・2026 年 6 月)。

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シャワーチェアを買う前にチェックすること

わたしが失敗から学んだ選び方のチェックリスト:

  1. 背もたれの有無: 本人が上体を安定させられるか。介助者が後ろから支える頻度が減るか
  2. 座面の高さ調整: 脚の裏が床にしっかりつく高さに調整できるか(立ち上がりやすさに直結)
  3. 肘掛けの有無: 本人が自力で立ち上がれるか
  4. 浴室の広さ: 設置したときに介助者が横に立てるスペースが残るか
  5. 耐荷重: 本人の体重 + 動作時の負荷に耐えられるか(100kg 以上が目安)
  6. 滑り止め: 脚の先端にゴムキャップが付いているか
  7. 折りたたみの必要性: 浴室に置きっぱなしにできるか、毎回出し入れするか
  8. 介護保険適用: 特定福祉用具購入の対象か(ケアマネに確認)

浴室の寸法をメモして、ケアマネか福祉用具専門相談員に見てもらうのが確実。

わたしは最初、自分だけで判断して失敗した。

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介護保険で買えるか(特定福祉用具購入)

シャワーチェアは介護保険の「特定福祉用具購入」の対象

年度内(4 月〜翌 3 月)で上限 10 万円まで、自己負担割合(1〜3 割)で購入できる。

わたしは 1 割負担なので、10 万円分買っても 1 万円で済む。

購入の流れ:
1. ケアマネジャーに「シャワーチェアを買いたい」と相談
2. ケアマネが福祉用具業者を紹介してくれる
3. 業者が自宅(または浴室)に来て、本人に合うサイズを選んでくれる
4. 購入後、領収書と申請書を市区町村に提出
5. 後日、自己負担分を除いた金額が口座に振り込まれる

注意点:

  • 購入「前」にケアマネに相談すること(事後だと保険適用されない場合がある)

  • 同じ品目を年度内に 2 回買うのは基本的に NG(状態が変わった場合は例外あり)

  • ネット通販で買った場合、保険適用されない可能性が高い(指定業者経由が基本)

わたしは最初に座面だけのシャワーチェアをネットで買ってしまったから、保険を使えなかった。

背もたれ付きに買い直す時は、ケアマネに相談してから買った。

❓ よくある質問

シャワーチェアは介護保険で買えますか?

はい。介護保険の「特定福祉用具購入」の対象です。年度内 10 万円まで、自己負担割合(1〜3 割)で購入できます。ケアマネジャーに相談してから買うのが確実です。

背もたれ付きと座面だけ、どちらがいいですか?

本人が上体を安定させられるかがポイント。脳梗塞後遺症や認知症で体幹が弱い場合は背もたれ付きの方が安全です。介助者の腰の負担も減ります。

折りたたみタイプのメリットは?

浴室が狭い場合や、使わない時に片付けたい場合に便利です。ただし折りたたみ構造の分、値段が少し高くなります(5,000〜10,000 円)。浴室に置きっぱなしにできるなら固定型の方が安い。

ネット通販で買っても保険適用されますか?

基本的に NG です。介護保険適用には「指定業者経由での購入」が条件になることが多いです。ケアマネに相談して業者を紹介してもらうのが確実です。

座面の高さはどう選びますか?

座った時に足の裏が床にしっかりつく高さが基本です。高すぎると立ち上がりにくく、低すぎると膝に負担がかかります。6 段階調整できるタイプなら微調整できて便利です。

まとめ|背もたれ付きに買い直してよかった

3 年使って残ったのは背もたれ付きの 1 台だけ。

座面だけのシャワーチェアは、軽くて安いけど母の上体が不安定で、わたしの腰に負担がかかった。

背もたれ付きに買い直してからは、母が自分で座っていられる時間が増えた。わたしも後ろから支える頻度が減って、腰が楽になった。

  • 「軽い・安い」だけで選ぶと失敗する。本人が上体を安定させられるかが最重要

  • 背もたれ・肘掛け・座面高さ調整の 3 つが揃っているタイプがベスト

  • 介護保険の特定福祉用具購入で 1〜3 割負担。ケアマネに相談してから買う

同じ立場の介護者へ。

浴室の用品は、最初の選択で失敗すると買い直しになる。

わたしみたいに最初から正解を引けなくても、途中で気づいて買い直せば間に合う。

無理しないで。

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